8/6 4泊5日南アルプス白峰大縦走[5日目前半・白河内岳~笹山]

南アルプス白河内岳から望む朝の富士山の写真
『 天空の庭 』
Nikon D800E / Nikon AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED

今回の旅の計画および全容は、ダイジェスト編をご覧ください。

各日の山行記はコチラ。
初日
2日目
3日目
4日目前半
4日目後半

4泊5日の縦走もいよいよ最終日へ。

出発時には具体的な日数も決めていなかった甘々計画でしたが、
無事にこの5日目で山行を終えられそう。

一時は天気も心配されましたが、ここまで毎日晴れが続いてラッキーです。

最終日は白峰南嶺の最後を歩ききって、いよいよ駐車場に向けて下山する予定。
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まずは朝が来る前に、夜の撮影があります。

夕方から富士山が見えていたので、夜の撮影も期待できそう。

写真家の朝は早い。…というか、晴れていると寝る暇がない!

今夜も月光があるし。

富士山が見えるところに幕営できたのは非常にラッキーでした。


前日の長時間行動でだいぶ疲れていたので、できればゆっくり睡眠時間を確保したかったが、
そうも言っていられない状況。


日没後には一旦ガスに包まれたので、一旦就寝。

次に目を覚ましたときに外を見ると、もう月がある程度の高さに昇って輝いていました。

富士山も見える!

さっそく撮影を開始。

23時半、なんとか月と富士山を一緒に撮ることができました。
白河内岳から望む富士山と月

月はどんどん移動する。
この写真が撮れるのはこの時間だけ。やはりゆっくり寝てなんていられません…。

今夜の雲海は濃密でしっかりしており、ガス層ではなくちゃんとした「雲海」と呼べるようなものです。

そして上空はクリアーで、連日見られていた”フェイク冠雪”もありません。
富士山はハッキリしています。

今夜もピーカンではありますが、雲海の調子は違う様子で、ちょっと期待が高まります。


ピーカンで変化がないので再び寝て、また一定時間後に様子見します。

今度はAM2時前のこと。

雲海が増えてどわーっと!向こうから手前に流れてきましたよ。
白河内岳から望む雲海と富士山

雲海に動きがあるのでしばらく撮っていましたが、手前の雲海は次第に消えてしまいました。
白河内岳から望む雲海と富士山

やはり疲れていて半分寝ぼけていたので、構図が甘い写真などを撮っていました…

そして今宵もオリオンが夜明けの合図。
毎日ピーカンなので、星がよく見えます。
白河内岳から望む富士山、雲海と星空

お決まりで、ソフトフィルタを使ってオリオンを強調。そろそろ夜明けです。
白河内岳から望む富士山とオリオン座

今日はクッキリした富士山、おはようございます~!
白河内岳付近から望む夜明けの富士山
雲海は減ってきてしまいました…全く予想がつかない動きです。

読めない雲の動きをただただ山上で見守る、それもまた登山撮影の楽しみでもあります。
ここまで来てしまったらもう車で自由に移動はできないし、ただただ受け身の撮影です。
ありのままの大自然を受け入れよう!

そういえば、この辺りからの富士山の写真というのはほとんど見たことがありませんね。
事前にある程度展望がありそうなことは調べていたものの、
やはりこんな山奥の上級者コースなので、情報がありませんでした。

思ったよりしっかりと展望地もあったし、新しい山並みに出会えた喜びもあります。

さて夜明けのグラデーションもクライマックス!
ついに4日連続でピーカンでしたが、今日は澄んだ空気感が素晴らしい(^^)
白河内岳付近から富士山を望む

4時53分、今日は遮る山がないので地平線から太陽が出ました!
ちょっとサンピラー風です。あちらの山は、どこだろうなぁ?
南アルプス白峰南嶺からの御来光

富士山が斜光で赤く見えます。プチ赤富士。
白峰南嶺から望む富士山

せかっくなので我が家と一緒に撮影。
もともと幕営跡地ではなかったところに無理やり幕営してしまったことが、未だに申し訳ないですが…
テントと雲海の富士山、白峰南嶺にて

富士山方向はあまり変化がないから、歩きまわって周りを撮影!

振り向けば塩見岳のモルゲンロート!
そして立派な朝焼けしとるやん!富士山方向はピーカンなのに…^^;
塩見岳のモルゲンロートと朝焼け

少し登って、テント、三脚、奥が白河内岳。
見ての通り、少々傾いての幕営でした。
白河内岳とテント

今日も山並みから斜光が差し込み見事な光芒が出ました。
いい雰囲気ですが、もう4日連続の光景ではあります。
富士山と雲海と光芒

ちょうど幕営地点の目の前がこの光景。
また前景を精一杯使って撮影しますが、やっぱりバランスが難しいですね。
白河内岳から望む富士山

徐々に日が昇り、黄金から青い空へ。
左手前のコブが良くも悪くもアクセントのこの位置。
白河内岳から望む富士山

ブルーが綺麗な時間に。今日も山並みが美しい!
白河内岳から望む富士山

そしてついに!
ピーカンばかりだった空に一欠片の雲が…!
白河内岳から望む富士山

う~ん、本当に一欠片ですね(笑)
念願の「雲」だったので一生懸命撮りましたが、とても地味でした。

裏を見れば、塩見岳の上にはいい雲が出ていたんだけどな~。
白峰南嶺から望む塩見岳

そういえば今回、カメラバッテリーの残量が非常に心配されました。
初日から夜のバルブ撮影を休みなくバンバン。
あっという間にバッテリーが減っていきました。

でも「撮れるときに」というのも大事だし、使い方のバランスが難しい。
今回持参したバッテリーは6本ほど。もう少し持っているのですが充電が切れていて置いてきました。
ニコンカメラの予備バッテリー

最終日、もうバッテリーがなくなりそうでヤバイ!と思ったものの、なんとか持ちこたえました。
一部互換バッテリーが、フル充電したはずなのに急にゼロの表示が出たりとお騒がせしました。
パッキングの時にフルだったのに、いざ使おうと思ったらゼロ表示なのは焦ります。
そいつがなんとか復活したようで、無事に最終日まで撮影を行うことができました。


さて、撮影の片手間に朝食や片付けなども進めておきます。

朝食は五目ご飯。
山で温かい米が食べられるのは嬉しい事です。
ジェットボイルと五目ご飯

テントを撤収。
グラウンドシートは100均の銀マットで対応しましたが、サイズがだいぶ小さかったので問題ありでした。
しかも今回の幕営地で泥だらけになってしまいました…。
テントのグラウンドシート、銀マット

山の景観を壊してしまったので、整地したところに再び石を戻して少しでも景観を修復しました。
白峰南嶺の幕営地

さて全ての準備が整って7時34分、出発します!
ありがとう白峰南嶺稜線!今日も絶景が楽しめました。
白河内岳から白峰南嶺縦走へ出発

それにしてもこの時間まで撮影しているため、出発は普通の人より3時間ほども遅い感じです。
写真家は縦走なんてしない方がいいかな?


目指すはすぐそこ、白河内岳です。
白河内岳の山容

岩場ゴロゴロの道で、一見安全そうな道ですが、だだっ広いので注意。
ルートが不明瞭で、積んであるケルンを目印に行きます。

晴れていても少々不安になるところなので、ガスった場合はかなり厄介な場所になるかもしれません。
谷間になっているところにハイマツがあったりして、通過出来ない箇所も多数です。
しっかり岩場が続いているところや、ハイマツが切り開かれているところを選ぶ必要があります。

早速ですが、ここであえて脱線します。
山頂標識が西側の丘の上に見えたものの、東側にも小ピークがあったのでそちらへ。
眺めが良さそうなのでロケハンします。

だだっ広いところがあります。このへんで幕営できるかもしれませんね。
(風があったらアウトでしょう)
白河内岳の稜線と富士山

そして富士山方向。
非常に開けていて、撮影するならこの辺りが一番良さそうです。
(ただ、撮影のためにわざわざここまで来る人は滅多にいないでしょうが…)
白河内岳から望む富士山

デジカメでも撮りました。
白河内岳から望む富士山
ブログレベルだと、iPhoneかデジカメかわからないですね(笑)

山頂にぽっと湧いた雲と山並み、そして白い雲海。
南アルプス白河内岳から望む富士山

東側ピークからはどうやら道が続いていないようなので(地図上「迷」マークあり)、
一旦来た道を戻って、再び白河内岳山頂方面を目指します。

こちらが周辺のケルン。
けっこう高く積み上げてあるものもあるし、本当に頼りになります。
白河内岳周辺のケルン

このケルンは誰が積んでいるんでしょうね?一般登山者でしょうか。
登山者が迷ったり困らないよう、”登山道の健康”を保っているというイメージでしょうか。
本当に人の温かさを感じます。

今回も、ややわかりづらいところにケルンを追加しておきました。

さあ目指す白河内岳山頂への薄い道。
山頂標柱も見えました。
白河内岳への道

最後に少しだけ急になる斜面を登り切って、到着!
8時18分です。幕営地点からまっすぐ向かえば20分程度で来れたと思います。
白河内岳山頂の標柱と富士山

そして見ての通り、富士山方向は平らになっているため展望はイマイチです。
撮影の場合は東のピークへ。

そして山頂から南側の眺望。
手前が蝙蝠岳、中央奥の2つのピークが荒川東岳(悪沢岳)と荒川中岳。
画面右に頭を出しているのは小河内岳でした。
白河内岳山頂からの景観

これから進む稜線。
わかりづらいですが、笹山北峰がわずかに森林限界を超えて頭を出しています。
南アルプス笹山の山容(白河内岳より)

距離的には近く、白河内岳も無事登頂したので油断していましたが…

ここからの道がわかりづらかった!
ケルンは時々あるものの地味で、いきなり不安です。

地図を見ないとだいたいどちらの方向へ行けばいいのかもよくわからない感じ。

とりあえず道とおぼしき岩場を降りていきました。
道というより、ただの岩場。

少し下って上を見上げるとこんな感じ。
岩ゴロゴロ。どこが道でしょう!?
白河内岳の南斜面

ふと、近くに面白い枯れハイマツがあったので撮影です。
なんと芸術的か。iPhoneにて。
枯れハイマツと富士山
あれ?これハイマツですよね?

さて、ケルンもあることだし進もうか…
白河内岳直下のケルン

ところが迷子!
どうも人のが通った気配が一切感じられないし、ケルンもない。
だいぶ西側に降りてきてしまったようで、笹山へ続く稜線が遠い。

GPSで現在位置を確認すると、だいぶルートを外れていた…。
快晴の真っ昼間にここまで脱線するとは危険なルートです。

重い荷物を担いで無念の登り返し!
一応、正規ルートらしい位置まで復帰します。

どこで道をそれたかよくわからないが、方向だけを頼りに岩場を進みます。
ハイマツと岩が交互に入り組んだ複雑な地形。
どこへ行っても進めるとは限りません。

もう、どこを歩けばいいんでしょう!?
白河内岳の南斜面

そのうちに、たくさんのケルンを発見!
どうやらルートに復帰したようです。
本当に油断ならない白峰南嶺。

この辺りにテント跡地がいくつか見られました。
確かにこのあたりのほうが風は弱そうだし、窪地で安心かもしれません。
ただ、富士山の展望はほとんどないですよ。
白河内岳南側のテント跡地

下ったところから、先ほど行った白河内岳東側のピークを見上げる。
こちらからは本当に道は続いていないのでしょうか?
さすがに、確かめる気にはなりませんでした…。
白河内岳付近の眺め

ある程度は開けていますが、富士山の見え方はこんな感じ。
白河内岳南側から望む富士山

ふとここで、ヘリコプターが目の前を飛んで塩見岳の方へ向かっていきました。
今、塩見小屋が新しく建設中なので、そのヘリでしょう。

それにしても白峰南嶺~塩見岳までわずか1分ほどで飛んでいきました(笑)
早い!
もしこの谷を超えて歩いたら10時間くらい掛かる?

そういえば広河内岳付近で会った登山者と話したとき、
「30年前、池ノ沢を下りて雪投沢を登ったよ」と話してくれました。
とんでもないV字の登り返しです!(笑)
塩見岳へ向かったのでしょうか。

今はどちらにも道がないし、すごいお話でした。


そしてこれから向かうルート方面。
ここからは一旦、森林限界の下へ潜るようです。
白峰南嶺、笹山方面

それではいざ森林限界の下へ。

これまでありがとう!白峰の素晴らしき稜線。
八本歯のコル付近から、北岳山荘、間ノ岳、農鳥岳、広河内岳、白河内岳とずっと素晴らしい稜線歩きでした。
名残惜しい気持ちですが、進みます。

これが森林限界下への入り口。9時15分。
この辺りもちょっとわかりづらいところです。
急に低い木が出てきて歩きづらそうです。
白河内岳の南側の森林限界入り口

いきなり背の低い木に取り囲まれて、ちょっとした藪漕ぎ状態。
嫌な道でした。

しかしちょっと進むと背の高い木に変わり、急に歩きやすくなりました。
いよいよ森だ。
笹山~白河内岳の登山道

すると今度はハイマツに突入だ!
また屈強なハイマツが真横に向かって伸びていますが、
前日に歩いた池ノ沢コースとは違い、ある程度手入れされているのが救いです。
ハイマツの上に乗って歩きます。
笹山~白河内岳ルートのハイマツ

ハイマツを抜けました。
こんなところを歩いてきた。
ハイマツ漕ぎの登山道

白峰南嶺付近ではほとんど案内板のようなものは見かけない。
珍しく見つけた小さな看板は、すっかり古くなって何の文字も読めない…。
ルート上の案内板が読めない

少し開けて富士山が見える。
白河内岳~笹山間から見える富士山

岩場から笹山方向を望む。あそこを目指します。
南アルプス笹山

左側の蝙蝠岳がすっかり目の前に迫ってきました。左のちょこんが塩見岳。奥に隠れましたね。
蝙蝠岳と塩見岳

これから行く道、白い岩場を超えると再びハイマツ帯が待っているようです。
白河内岳~笹山への道

ここで、単独の登山者とすれ違い。
結局、白峰南嶺の広河内岳~笹山間で会ったのはこの1人のみ!!
本当に人が少ないところでした。

再び少しハイマツを漕いで、森林限界下の良くある登山道的な道を進みます。

この5日間の旅でもっとも残念でしんどい道といいますか。
やっぱりどうせならドーンと開けた稜線を歩きたい!ですよね。

森の中を横に進み、笹山北峰に向けて再び標高を上げます。
また背の低い木などが現れて空が開けてきます。
笹山北峰への登り

再び森林限界を突破!笹山北峰が見えました。
笹山北峰の頂上部

10時6分、笹山北峰に到着!
笹山北峰の標柱

ここに来ると目の前は蝙蝠岳。右手が塩見岳、左には荒川三山。
笹山北峰から望む蝙蝠岳

こっちが笹山南峰の方向。
この前に富士山があるはずなのですが、ガスってしまいました。
笹山南峰

笹山北峰には、奈良だからピストンという単独登山者が1名、景色を楽しんでいました。
私も休憩しつつ楽しく会話。
荷物を軽くし、わずか4時間で登ってきたそうですよ。

最後の森林限界を楽しむと、いよいよ残すはほぼ下りです。
最後のわずかな登りは笹山南峰。北峰-南峰は10分のコースタイム。

再び森林限界に潜って、ちょっとした森の中を歩きます。
笹山南峰付近の登山道

テン泊できそうなスペースあり。なぜかマットが置いてありました。
笹山南峰付近のスペースとマット

10時33分、こちらが笹山南峰の山頂。
周りは木に囲まれて、てっぺんハゲ。
標柱も古くて地味です。
笹山南峰の標柱
標柱には「笹山」とだけ書かれています。
山頂部は広くてテントがいくらでも張れそうです。

山頂部から「奈良田」方面と、奥に「伝付峠」の標識が。
笹山南峰からの下山口

奈良田からの登山道ができるまでは、ここへ来るのは非常に難しかったようです。
展望もあまり広くはないし、なかなか来ようとする人も少なかったでしょう。

「山梨100名山」を歩いている人にとっては最後に残す山の一つのようでした。
大門沢からも伝付峠からも非常に遠いですね。
奈良田からの直当ルートの開通はめでたいことです。
今回の私の山行もこのルートのおかげ。
これから、白峰南嶺の道も徐々に濃くなっていくことと思われます。

ここから、最後のひと踏ん張りで伝付峠方面を少々散策。
展望があるかな?と思って歩いてみましたがガスっていてハッキリ確認できず。
開けていたところで、富士山がどこまで見えるかは未知数でした…。
ここから富士山が見えないとなると、もう二度とここへ来ることはないかもしれない…?

そして、いよいよ稜線歩きは終了しました。
ついに駐車場へ向けて下山。
大展望の白峰稜線、本当に今までありがとうございました。

いざ奈良田へ下山!
笹山南峰から奈良田への下山口


今回も長くなったため、5日目後半の撮影記へと続きます。

全日のまとめ・振り返りも最後にあります。

この日の撮影記

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