8月2日~6日 4泊5日南アルプス白峰大縦走[ダイジェスト編]

南アルプス北部の主稜線を大縦走して撮影してきましたので、その撮影記です。
5日分となりかなり内容の濃いものとなりますので、
まずは全行程をダイジェストにてまとめてお送りします。
概要
・1日目…奈良田~広河原~白根御池小屋~二俣~八本歯のコル~トラバース道(徹夜)
1日目山行記
・2日目…トラバース道~北岳山荘(テント泊)
2日目山行記
・3日目…北岳山荘~中白根山~間ノ岳~農鳥小屋(テント泊)
3日目山行記
・4日目…農鳥小屋~西農鳥岳~農鳥岳~大門沢降下点~広河内岳~池ノ沢コース水場~大籠岳~白河内岳手前
4日目山行記(前半)
4日目山行記(後半)
・5日目…白河内岳手前~白河内岳~笹山北峰~笹山南峰~笹山ダイレクト尾根~水場~奈良田
5日目山行記(前半)
5日目山行記(後半)/後記


農鳥岳から望む白峰南嶺
これが今回歩いた白峰南嶺の稜線


今回はテントを購入し、初めてのテント泊にて南アルプスを攻めよう!という試みです。
テントはまだ購入してまもなく、一度練習で設営したのみです。

私自身、今年の南アルプス山行はまだ2回目。
もっと攻めたいところですがやはり遠いので、
体調、天候、気持ちなどが整わないとなかなか行けません。

以前は、富士山を撮りに南アルプスへ登るカメラマンなどなかなか見かけなかったのですが、
近年はSNSの影響で次第に長距離登山も広がりを見せて、
既にちょっとしたブーム状態。
今年はとくに、私の周りのカメラマンが次々を南アルプスへ上がっています。

そんな状況にちょっと焦りもあったり。
人と同じがとことん嫌いでもあるので、少しでも自分の特徴を出そうかと。
(そうは言っても、自分の行動をインターネットで発表しているので
 また誰かしらに影響を受けていくものと思いますが…。)

今のところ、私の周りに南アルプスをテントで縦走して撮影しているカメラマンはいません。

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さて今回の計画は「3~4泊くらい」と少しアバウトな設定でした。
山小屋もバッチリ開業している期間ですし、
食事や水もお金さえあれば追加できます。
天気が悪くなりそうなら早めの下山も良し。

まずは「とりあえず北岳」を目指すとして(毎年登っている)、
富士山を望みながらの大展望稜線縦走の定番コースは
北岳~間ノ岳~農鳥岳のいわゆる”白峰三山”。

間ノ岳は2014年の標高改定で日本で3位の高さに並び、
是非一度踏んでおきたいと思っていたところ。

農鳥岳も山並みが美しいと聞いているところ。

通常はここまで縦走して下山するケースが多いが、
今回は以前から調べて気になっていた笹山までの縦走を検討。

農鳥岳からさらに6~7時間南下したところ。
こちらもほとんどが森林限界を超えていて富士山の展望が期待できますが、
山小屋も水場もなくルート不明瞭な上級者コースなのです。

マイカーを奈良田に置いて起点にすれば、
農鳥岳から大門沢を下りても、笹山から尾根を下りても奈良田に戻れるコースです。

奈良田から笹山へ直登するルートは新しく作られたルート(調べたところによると2008年)であり、
おかげで縦走ルートのバリエーションを増やしてくれました。
せっかくなので行ってみたい!という勢いです。

北岳~笹山を回るとなると最低でも2泊3日、もしくは3泊4日程度のロングコース。
これだけ歩くのも初めてのことなので、厳しいと判断したら状況により
農鳥岳までの縦走で終わりにしてエスケープが可能。
もちろん北岳のみで下りてもいいし、間ノ岳へ散歩して戻っても良いし。
とにかく状況を見ながら臨機応変に行きましょう。

それでも、ずっと富士山が望める稜線歩きは期待に胸が膨らみます!
ついにこんな山歩きをする時が来たかと。


なお、今回の山行計画にはいくつかのネット上の参考記録を参考にさせて頂きました。

中でも印象的で最も参考にさせて頂いたのがコチラの記録です。
http://www.gekiyabu.sakura.ne.jp/public/2012/120727-29 siranesanzan/siranesanzan.html

一字一句しっかり読んだわけではありませんが、コースの雰囲気やイメージはよく伝わります。
自分が歩いてから読み返してみると、より如実に伝わりますね。

何事も、最初に切り開いた人は偉い。
ほとんど人も訪れないこのエリアを歩き、しかも非常に細かな記録として残して、
しかもインターネットに公開するという行為は正に素晴らしいことです。

大変参考にさせて頂きました。
こちらのサイトなくしては、私も挑戦する気持ちにはならなかったかもしれません。

-

それではいよいよ本題へ。

今回はダイジェスト編のため、毎日のスケジュール感をざっくりと記載していきます。

山行初日、8月2日

朝7時に家を出発。

マイカーで奈良田入りして13時半のバスに乗車。
14時半頃に広河原に到着して登山開始。

白根御池小屋を経由するルートで登り、
そこから二俣へ出て、左俣ルートで八本歯のコルへ登っていきます。

八本歯のコルへ到着するころにすっかり暗くなり、西の空に残照が見えた。

それから少し進むと雷が光っており、
危険を感じたため岩陰に避難して様子見。

そのとき富士山は雲海の上に見えており、
月の出と雲海を撮影しました。
北岳から雲海と富士山

雷が落ち着いたため、再び歩き出してトラバース道を行く。

北岳山荘まで行くつもりが、途中で道草を食って(撮影)、
結局一睡もしないまま、トラバース道で朝を迎えることに。
北岳から望む雲海と富士山

いい具合に雲海も入り、初日に満足度の高い撮影となりました。

山行2日目、8月3日

朝の撮影を終えたところで北岳山荘まで到着し、
さっそくテントを幕営して、翌朝まで滞在予定。

究極の寝不足状態だったものの、テント内は猛暑のため寝ることができず。
なんとか時間を潰して過ごします。

12時頃からようやくガスって少し過ごしやすくなり、
14時頃に強烈な雷雨がやってきました。

頭上すぐのところで激しい雷鳴と、土砂降りの大雨。
登ってくるのが今日じゃなくて本当に助かったと…。

雨上がりには虹も出たが富士山は見えず、
ようやく眠れる環境になった私は夢の中へ…

山行3日目、8月4日

深夜1時頃から起き出して、月光での撮影を開始。

あまり変化がなく撮り甲斐はイマイチですが、
富士山は見えているのでひと通り撮影していきます。

テント内から撮影できるため休憩しながら。

そして2日連続、北岳で迎えた朝は
ガス状の雲海が広がって、昨日とは少しだけ違った景観となりました。
北岳から望む夜明けの富士山

綺麗だけどもう少し変化が欲しかったかな?


ここから稜線縦走がスタート。

朝7時くらいに撤収を終えると、白峰三山を南下していきます。

中白根山くらいまでは晴れていましたが、
間ノ岳に到着する頃にはガスってしまい、
富士山や北岳の山容を望むことはできず、残念です。

間ノ岳から降りて行くと農鳥小屋に到着。
時間は10時過ぎと早いですが、ここでテント一泊。

今回も暑くて日中は眠れず、14時頃から弱い雷雨となります。
しかし夕暮れを前に雨が上がり、夕焼けがあるかな?と思い撮影。

農鳥小屋より撮影しましたが、良い光景にはなりませんでした。
農鳥小屋から望む夕暮れの富士山

日が沈んだところでテント場に戻って就寝です。

山行4日目、8月5日

農鳥岳まで行かないと展望が良くないため、
0時半にテントを撤収して農鳥岳まで2時間ほどのナイトハイク。

2時頃に山頂に到着してバルブ撮影を楽しみ、
朝を迎えます。
農鳥岳より望む富士山

またしてもピーカンの上空、下のガス層は前日とほぼ同じ状況。
場所が違うからまだ良いものの、もう少し代わり映えのする光景を見たかったというのは贅沢でしょうか。

7時過ぎまで撮影していると、農鳥小屋の宿泊者に次々に追い越されていきます。

私も遅れて農鳥小屋を出発して、また道草を食いながら(撮影)大門沢降下点まで移動。

まだ体力・気力・食料などは大丈夫だと判断して、ここで下山せずに先に進むことにします。
ここから先はほとんど踏み入る者がいない、上級者コースです。

残りの水が少なくなっているため、広河内岳の下の水場で取水に失敗した場合は、
水が足りなくなるため縦走を中断して大門沢から下山することにします。

さっそく道に迷いながら、道が消滅しかけている水場へ突入。
無事に沢を発見して水を取ることができたものの、
なんとトレッキングポールの先端が外れて紛失していたため探し歩いて見つけ、
更には登り返しで道を迷って遭難。

GPSで位置を確認して、迷いながらようやく登り返してきた時には、
水場へ出発してからまさかの3時間経過。

タイムロスしたもののここから更に進み、
大籠岳を越えて白河内岳を目指します。

しかし15時頃になってまた雨が降り出してしまい、
焦って場当たり的に幕営したのが白河内岳の手前。
結果的には最善の幕営地だったとは思いますが、
雨の中の幕営はちょっとしんどいものがありました。

夕方になると雨は上がって、順光側に反薄明光線が出現。
白河内岳付近から望む富士山の夕景

そして夜になるとまた天気は回復に向かって、月が眩しい空を撮影。
白河内岳付近から雲海と富士山

山行5日目、8月6日

寝たり起きたりを繰り返し、落ち着かない夜でしたが、
今日も無事に朝を迎えることができました。

それにしても4日連続のピーカンとは、カメラマンとしてはちょっとやるせない気持ちです。
曇って富士山が見えないよりは、良いかもしれませんが…。
白河内岳付近から望む富士山と雲海


毎日同じような光景をですが一生懸命に撮影をこなし、
今日はいよいよ最終日、下山します!

7時半頃に出発すると、白河内岳はすぐそこに。
しかしまた道草を食いながら(撮影)、ゆっくりと歩いていきます。

白河内岳山頂を経て、笹山へ向かいますが、
非常に迷いやすい難しい岩場で、迷子になります。

なんとか正規の道を見つけて復帰すると、いよいよ森林限界の下へ潜ることに。

相変わらず歩きづらい道が多い中を進み、笹山北峰に到着。
ここだけ森林限界の上に出ていて展望がありますが、富士山方向はガスってしまいました。

笹山北峰から笹山南峰へ約10分。
笹山南峰周辺を少し歩いて散策した後、
いよいよ奈良田駐車場に向けて下山です!

ついに5日間の長旅も終了へ。
長い下り坂。

11時頃に笹山南峰を出発してひたすら下ります。

14時頃、水場入り口へ到着。
水も底をついており、下見も兼ねて水場へ行きます。

無事に取水するも、道がほとんどないため再び遭難。
完全に自分の位置を見失いますが、スマホのGPSによって復帰しました。

そうこうしているうちに雨が降り出して、あっという間に土砂降りとなりました。

ここから駐車場まで2時間の道のり。

面倒になって、レインウエアは着ずに2時間の下山。
頭から足の先まで全身びしょ濡れシャワーでしたが、それも楽しんで無事に下山。

下に着く頃には雨が上がりました。
到着は16時前と、少々遅かったでしょうか。


ということで無事に成功した大縦走!
上級者向けのコースをなんとか歩ききることができました。

毎日ピーカンで写真的にはイマイチでしたが、
山歩きの意味では悪い天気ではなかったでしょう。
あんまり欲張ると罰が当たりますね。

ひとまずこれにてダイジェスト編を終了します。


1日ごとの詳しい内容は、それぞれの記事でお楽しみください。

初日
2日目
3日目
4日目前半
4日目後半
5日目前半
5日目後半

なんと長すぎて全7編!
お時間あるときに、ゆっくりご覧頂ければ幸いです(^_^)
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