6/18 梅雨の晴れ間に真夜中のパール富士激写
久々の撮影記ですね。
LINEアカウントも開設して1ヶ月ちょっとが経過しました。
(詳しくは下記URLで。
http://fujisantotomoni.jp/blog/information/VPiMquSsQ9)
LINEで会話もさせてたいだき、応援してくれる皆さんとの距離が近づいています。
「どういう気持ちで応援してくれているのか?」というのを考えてみると、
やっぱり写真だけでなく撮影の裏側もきっと知りたいだろうなぁ…と想像します。
(自分も、憧れの写真家がどうやって撮影しているかは、気になります。)
LINEではブログを書きます!と宣言したこともあり、遅くなりましたがようやく書きます(^_^;)
梅雨の真っ只中、満月も近づいてきた頃。
真夜中に山中湖付近でパール富士が撮れるタイミングが訪れました。
このサイトでは撮影情報を公開しているこもあり、湖畔で撮るのは平凡だし人も多いかもと予想。
また湿度が高く湖畔はガスも出そう、ならば雲海を狙うか。
山の上から雲海や夜景を絡めて撮ってみようと試みました。
今回チョイスした場所は、山中湖を望む高台の山の上です。実は訪れるのは初めてのこと。
撮影を続けていると同じ場所に何度も何度も繰り返し足を運ぶのですが、初めての場所はワクワクします。
ちょっとした旅行じゃないですが、新しい場所で得るフィーリングというのはいいものです。
人間には常にこういう刺激が必要かも?と思ったりします。
さて今回は、梅雨時期で雲も出やすく、月明かりに照らされて面白いシーンに出会えるかと期待しました。
「沈むパール富士」を狙うので、早めに到着して月が高いうちに狙おうと計画。
登山口で荷物を準備し、初めての山道、しかも夜の登山道に向かいます。
常識的に考えておっかない状況なのですが、私の場合は重たい荷物を背中に背負うと、身が引き締まり一気にやる気がでてきます。
体に力が入るので、「行くぞ!」という気持ちになります。
(逆に空身だとソワソワしますよ。笑)
―
無事に撮影ポイントに到着、さっそく撮影していきます。
00:29 到着して間もなくの光景はこんな感じ。
雲も邪魔くさいし、全然早く登ってきた意味がなかったです。。
00:33 山中湖にフォーカスしてみます。
地表付近にはガスが漂い雰囲気は良いですが…。
湖畔からは視界不良でしょうか。
そうこうしているうちに、わっと雲が湧いて富士山が隠れてしまいます。
晴れるかと思っていたのですが、予想外のヤバイ展開に。
01:01にはこの通り。
更に雲は増える一方で、絶望的になってきました…。
ここで、私のことを「師匠」と慕ってくれるkids katsuyaくんがやってきた。
お互いにどこへ行くとは話していなかったものの、いつも狙いが被る素敵な師弟です。
今日はこの2人だけで撮影となります。
01:22 雲間から溢れる月明かりの光芒が最高に神々しい。
ただ、富士山が見えなくては…(^_^;)
自然相手なので、不運はいつものこと。
自然に触れ、仲間と話す時間…それだけでも悪くないのだけど―。
01:39 諦めていたのだが、どうも雲が徐々に引いていくような…望ありだろうか?
ここでライブカメラ「絶景くん」を確認すると先に雲が晴れて山頂が出た!
どうやら湖畔ではパール富士撮影成功か!01:53。
同時刻01:53、こちらから見えるのは、激しく暴れる雲。ときおり隙間から月が覗く。
実は湖畔と山の上では、月が山頂に重なる時間が約15分も違う。
果たしてこの15分の間にどう展開するか…!
01:59 ついに山の上でも山頂が見えてきた…!
静かな夜の激しい雲の展開、いつのまにか富士山は姿を現した。
定刻まで残り5分、まさかの逆転劇!!
ここまで諦めて油断していたので、慌てて撮影に集中します。
まぁこの状況ではカメラ1台で撮れば良いと思ったが、
欲張ってもう1台のカメラをスタンバイしたのは定刻2分前。
望遠レンズもバタバタでセット。
せっかくカメラ2台、三脚2本持ってきたのだから。
02:08 そしていよいよそのときがやってきた…!
ギリギリのところでバッタバタの撮影となりました。
難しい光の条件ながら、設定は感覚的にセット。
なんとか撮影成功~!興奮の現地ツイートがこちらです。
まさかの大逆転きたー!! pic.twitter.com/2xgUQ8YMM8
— 富士山写真家 オイ (@fujitomo_oi) June 17, 2016
しかし夜は撮影条件がシビアなので、ISO1600での撮影。
ノイズが気になりながら撮りました。設定が難しいところです。
バルブ撮影するという手もあることには、終わった後に気付いたけど…。
ちなみにこちらが望遠のバージョン。
町の夜景をカットしてしまっているので、太陽のダイヤモンド富士となんら違いなく、弱い写真です…。
ほぼボツですね(^_^;)
月が沈んでいった後は、月の残照に照らされる空を撮影しました。
月明かりでも条件が揃えば”夕焼け”します。
02:32 不思議な色味を醸し出しす空。(WB:太陽光)
山中湖周辺は水銀灯が多いためか夜景が緑色系となります。
写真にするとなんとも雰囲気が良いです。
空の色は街明かりに照らされて黄色味がかっているのもあると思いますが、
なんとなく先ほど沈んでいった月で雲が照らされている様子もあります。
03:07 月が沈んでいくと、空が暗くなり天の川がジワリと登場。
月の残照(夕焼け?)が残り、見たこともないシチュエーションに感激。
いや、ただの夜景の反射だろうか…。
ただしここにきて非常に霞が強くなりモヤモヤの状態。
この日はどうやら2500m程度以下の部分に湿度が集中していて、雲海とも霞ともつかない微妙な状態になっていました。
それより低いところでは視界不良です。
面白いシチュエーションながら、ぱっとした作品にはできず終了。
03:51 やがて夜が明けてきて、空が明るくなります。
このあと赤富士を狙いますが、雲が多くて全くの不発。
さらに富士山の前を雲が覆ってジ・エンドです。
前日までの雨で一気に雪が溶けたので、今シーズン初の赤富士撮影をしたかったのですが、ダメでした。
夜は各所晴れていたものの、朝は雲が多くなりほとんどのところで富士山は雲隠れ。
雲隠れした富士山と、撮影風景のツイート。
弟子に遭遇(笑)天気悪そうだから帰りましょうか。。 pic.twitter.com/t704AogRjI
— 富士山写真家 オイ (@fujitomo_oi) June 17, 2016
しかしライブカメラを見ると唯一、花の都公園あたりだけ晴れ間があり、少し遅めの赤富士が見えていました。
迫力のある赤富士です。今朝は低いところではここしか見えていません。 @絶景ちゃん https://t.co/3ctYGrOVdH pic.twitter.com/EqY76WQsCW
— 富士山撮影情報 (@fujitomo_info) June 17, 2016
急いで移動すれば間に合ったかもしれないものの、諦めてのんびりしていたので逃してしまいました…。
それでも、弟子と別れてから遅れつつも雲間を狙いにいくと、山中湖で雲間から富士山!
山中湖!善い pic.twitter.com/t4mYQpSYiY
— 富士山写真家 オイ (@fujitomo_oi) June 17, 2016
移動しつつ何枚か撮影して、また雲が増えてきたので撮影終了となりました。
やはり梅雨らしく雲が多く、今回はだいぶ悪さされてしまいましたが、
お目当てのパール富士は撮影出来たので良しとしましょう。
真夜中のパール富士はこれまであまり狙ってこなかったので、ひとつ収穫となりました。
私の隣で撮影していたkids katsuyaくんのタイムラプス動画も紹介させていただきます。
直前まで雲が激しくうごめいていて、本当にギリギリのところで雲が切れたことがよくわかります。
ドラマチックで素晴らしい動画になっています。
これ、もちろん、撮影しているときは「このあと晴れる」ことなどわからずに撮っているわけですから。すごいですよね。
そして、湖畔からのパール富士の写真も撮影されています。
何人かの知り合いカメラマンが山中湖湖畔にいたようですが、
個人的にもっとも気に入ったざわしくんの一枚をご紹介します。
山頂に差し掛かる頃には右へズレてしまいましたなのでちょっち浮いたダブルパール富士を✨まさかの湖面にブイがあったとはね pic.twitter.com/TpRmWzCJum
— ざわし (@tkm19870627) June 18, 2016
見事な構図と表現です。
このように、ひとつのシチュエーションでも、何人ものカメラマンがそれぞれの表現で撮影しています。
それを見比べて、リンクさせて見るのも面白いです。
1枚の写真を通して見る世界も良いですが、複数の見方を通して
「そこで起こっていること」を想像するのも、良いことです。