7/10-11 初夏の鳳凰へ 今年も南アルプス山行スタート[前編]

鳳凰三山の夕景と富士山の写真
『 残照の夏 』
Nikon D800E / Nikon AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED

南アルプスの山行記を書いておきたいと思います。

南アルプスといえば最低でも4時間程度の登山が必要な奥深い山地で、
どこの山へ行くにも富士山に登るより大変です。

今年は行きたい山がたくさんあり、体も徐々に作っていかなければなりません。
冬場は降雪のためなかなか長い山行はないので、冬の間に体力が落ちるのが毎年のパターン。

去年は6月にも結構登っていたのですが今年はタイミングを逃したため、
7月に入ってから、梅雨の晴れ間を見計らって出撃することにしました。

今年はここから南アルプス山行がスタート!
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いろいろ行きたいところはあるものの、今回は鳳凰三山へ。
登山口までおよび登山行程が南アルプスの中では比較的楽なので、
毎年何度か足を運んでいるところです。
(なんて書くと、みんな行きたくなっちゃうかな?(笑))

今回の狙い目は10日の夕方でした。

今年はなぜか(たまたまかもしれませんが)夕焼けがよく見られ、
この日も雨上がりの夕焼けがあればいいな…!と思い。

早朝はまだ雨が上がるかどうかの微妙なラインだったため撮影は見送り、
夕方からの撮影に照準を合わせます。

夜明け頃に神奈川自宅を出発して、下道6時間ほどかけてのんびり登山口に向かいました。
明神峠から雲海
明るくなるともう雨も上がり、眩しいほどの青空が!
これまでずっと雨の日が続いていたので、正に夏の到来を予感させる最高の青空(^^)
パノラマ台から山中湖を望む
通り道のパノラマ台。晴れていますが富士山は雲の中でした。
南アルプス方面を望む
甲府盆地まで出てくると南アルプス方面が見えるはず…
なのですが、嫌な高さに大量の雲が張り付いています。

この時点で夕焼けや絶景の望みはかなり薄く。
ここのところ「天気の読めない男」に成り下がっており、まさにレッテル通りのイマイチな展開です。

しかしここまで来たら登るしかない!


途中で食料の買い出しや食事も済ませていざ登山!

今回は荷物量にも妥協することなく、山上で不自由しないように装備をしていきます。
とにかくトレーニング。

ざっと持ち物は、D800E,24-70,70-200,67II,105mm,135mm,三脚2本,水2L,食料および非常食,上下防寒着,シュラフ,シュラフカバー,マット,ツェルト,その他細かいものもろもろ。
もう少し持って行きたいものがあったものの、55Lザックの限界。
一泊装備でもカメラ2台体制(しかも2マウント)というのが辛いですね。

とくにクセモノが70-200 VR II レンズ。
単体で重量が1.5kgを超える鉄とガラスの巨大な塊。
いつも登山を苦しめる存在で、うまい代用品を模索しています…。

雑ですがこのような仕上がり。ざっと計算すると20kgくらいの荷物です(^_^;)
20kg程度の荷物をパッキング


さー行きますよぉ。

登る…

登る…

登る…

疲れる。

少々荷物が重たい様子。

トレーニング不足の体に重たくのしかかってきます。

何度も歩いている道、「もうすぐかな」と思ってもなかなか辿りつかず。

去年はさっと登れた印象だったのに、ペースが上がらず。

去年よりも遅いペースだけど仕方ない、なんとか行くしかない。

中盤でもう疲れてしまい、このままペースダウンかと思われましたが、
休憩地点でエネルギー補給もし、頂上が近づいてくるとなんとか気合を取り戻してペースアップ。

薬師岳直下、最後のハイマツトンネル
森のトンネルを抜けて…

着いたー!(あ、画面中央に虫が…)
薬師岳から富士山

やはり山上付近は雲に包まれており展望は良くないです。
雲海もなく、目線の高さの雲。

その隙間からなんとか富士山の姿が見えただけ良かったか。
しかし北岳や観音岳方面は雲が濃くこびりついている。
今日の夕方は絶望的。

コースタイムはおよそ4時間で、20kgを背負いながらも標準タイムよりは早かったのでまぁ良しとする。
良いトレーニングです。

稜線は北西からの湿った風が吹き付けていてやや肌寒く、
雲がどんどん湧いてくるので視界があるだけラッキー。

観音岳方面は完全に滝雲状態で雲に包まれているので非常に迷ったが、
このまま薬師岳にいたところでどうせ大した写真にならないので、当初の予定通り観音岳へ移動することに。

完全に雲かぶってるー。
雲に包まれる観音岳

観音岳までの稜線散歩を終えると、頂上付近で休憩。夕暮れの時間を待つ。
一応、何があるかわからないので軽く撮影の準備はしておく。

ふと雲が切れると、背後の観音岳へ沈んでいく太陽を見送りました。
観音岳へ沈む夕日

この時期の太陽はイメージより北の方へ沈んでいった。
調べれば分かることなんですが、調べておらず、ちょっと想定外の展開。

晴れ間に北岳を望むと、あちらもすっかり頭は雲の中。
山の天気は難しいです。
観音岳から北岳を望む


すると夕暮れ間際、急にパッとガスが晴れた!!
一気に視界良好!!

山に掛かっているガスはふとした拍子にどう変化するかわからない。
風向きひとつで変わるし、日の出や日の入りのタイミングで急に雲が湧いたり消えたりということも。
そういえば去年の塩見岳でも、日没と同時にパッとガスが晴れたことがあったなぁと。

晴れる予感を持っていて良かった!疲れていたが慌ててカメラを持って撮影を開始します。
観音岳から望む夕景の富士山
雲はすっかり晴れて鳳凰の斜面と、その先に富士山も。

ただし日没方向(仙丈ヶ岳の方)にも雲が湧いていて夕日を遮っている様子。
そして雨上がりだというのに富士山のヌケは悪い……

期待した光景には程遠いけど、せっかく来たので楽しむことにしましょう。

雲が激しく動いているので日照りがイレギュラー!
終わったと思ったらまた斜面に光が差してきて、これがピークの夕照。
観音岳から夕照の富士山
富士山こそ薄いものの、斜面に美しい光のグラデーション。

完全に日が沈み向こうの空にビーナスベルトが映し出される頃、
不規則にうごめく高い雲海が登場。
夕暮れの鳳凰三山と雲海に浮かぶ富士山

湿度、風などの影響でまだまだ読めない展開。
朝にこの高さに大雲海が出ていれば画になりそうだが…

しかし富士山のヌケは悪いし、せめてヌケだけでも回復して欲しい。
この高さまで来て富士山がスッキリしないようでは悔しい。

狙っていた夕景はパッとしなかったけど、翌朝に向けて気持ちを切り替えて、今日の撮影は終了へ。

雨上がりでかなり湿った風が吹き続けていたため、地面に放置していた荷物などがびしょ濡れの状態になってしまいました。
実害はほとんどなかったですが、山で荷物を濡らすのはリスクも大きいので、以後気を付けたいです。



ここまでの写真は全てスマホ撮影でしたが、デジカメ版からも何枚か。
スマホのほうが綺麗に撮れてる?(^_^;)
夕景の鳳凰三山と富士山
美しく染まる斜面。
鳳凰三山から望む赤富士と雲海
斜面の光が消え、赤富士のピーク。ヌケが悪いのではっきりしないですが…。
鳳凰三山から雲海と富士山
沸き立つ雲海と、その先に薄い富士山。
夕暮れの北岳を観音岳から望む
雲をまとった迫力の北岳の夕暮れ。


後編へ続く!

7/10-11 初夏の鳳凰へ 今年も南アルプス山行スタート[後編]

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