気象予報士ではないけど天気を予想するために参考にしているサイト
富士山写真家 オイです。
今回の記事は富士山の天気について。
天気を予想するのに私がチェックしているサイトや、予想の仕方を紹介します。
富士山周辺の天気を予想するのは私の趣味のようなもので、
かれこれ数年間に渡り、ほぼ毎日富士山周辺の天気をチェックしています。
おかげで「富士山周辺の天気には日本一詳しい」とまで言われるようになりました(一部の人から)。
Twitterの「富士山撮影情報」は、淡々と富士山の様子と天気の予想をつぶやいているだけですが、
現在フォロワー5000人を超えるまでとなり、多くの人に支持をいただいています。
https://twitter.com/fujitomo_info
(2018年8月に7000フォロワー達成!!)
実はこのアカウントを立ち上げたのは2013年3月で、このサイトを立ち上げるより先でした。
(当サイト「富士山とともに」は2013年秋頃にオープン。)
でも、「富士山とともに」というタイトルでサイトを作る構想が当初からあったので、
アカウントの先頭は"fujitomo"で始まっているのです。
話が脱線しました。すでにご覧になってくださっている方もいると思いますが、
2017年からは「ふじとも天気」と題して、撮影のために毎日天気のチェックを行っています。
http://fujisantotomoni.jp/weather/
(すいません、現在お休み中。)
最近は手段の目的化といいますか、本当は撮影するために予想していたのに、
予想することが楽しくなっちゃっているところもあります。
そしてなんと言っても、私の天気予想を支えているのが、富士山周辺に豊富にある「ライブカメラ」の数々。
ライブカメラで現在の状態をいつでもチェックでき、また予想した結果が当たったかどうかもライブカメラで確認できます。
そうやって、予想と答え合わせを繰り返していくことで、ノウハウが蓄積されていきました。
とにかくライブカメラの存在がなければ、天気を予想したり、天気に詳しくなることはなかったはずです。
富士山ライブカメラは以下のページにまとめてありますので、どうぞご参考に。
http://fujisantotomoni.jp/livecamera/
といわけで、ようやく本題です。
私が参考にしているサイトを一挙公開!
https://weather.yahoo.co.jp/weather/jp/19/4920/19202.html
富士山を撮るので、現地の天気ではなくて富士山の近くの天気を見ています。
晴れ、曇り、雨、雪と誰にでもわかりやすいシンプルな情報ですね。
基本的には雨が降る/上がるタイミングを見てます。
また、「曇り」マークが続くときは基本的に撮影は難しい。
しかし高曇りや大雲海の場合も曇りと出るので、晴れか曇りの場合は別の情報源から雲の出方を判断する必要があります。
また晴れマークがついていても雲は出るので、雲の様子は他で判断すべきです。
そもそも「晴れ」の基準は青空が2割以上見えていれば晴れなので、全然快晴の定義とは違います。
なぜ富士吉田かというと、経験的にもっとも富士山の天気を反映しているからです。
さすがに富士山から100km近く離れる場合は現地の天気も見たほうが良いかもしれませんが、
遠方へ行く場合は天気図を見て判断してます。
また、山中湖などは朝に霧が発生して「曇り」となるケースがあるので、霧が出にくいエリアを選んでいます。
雲海や霧の予想のために「湿度」や「気温」もチェックしています。
窪地ではない富士吉田市において湿度が高いときは、雲海や霧の可能性があり、もしくは全体的に曇りの場合です。
基本的には地表付近の湿度を表しているようです。
それから気温ですが、撮影時に寒いかどうかの参考にもなりますが、
「前日からの気温差が大きいと雲海になりやすい」ということが言えます。
前日の最高気温から10℃以上下がると、雲海の可能性が出てくると思います。
ちなみにこのヤフーのサイトですが、PCで見ると3時間毎の天気しか見られませんが、
スマホだと1時間毎/3時間毎を選ぶことができるようになっています。
(でも基本的に3時間毎の予報しか見ていません。)
Yahoo!
https://weather.yahoo.co.jp/weather/chart/
気象庁
http://www.jma.go.jp/jp/g3/
少し天気に詳しくなると、天気図がとても参考になります。
基本的には「高気圧の近くは晴れ」「低気圧の近くは曇り」というだけで読めます。
細かいことは私もわかっていませんが、ほとんどこれだけ。
あとは高気圧の周りは時計回りの下降気流が、低気圧の周りは反時計周りの上昇気流が発生しているということです。
これで風がどう流れているかイメージできるようになります。
それから等圧線の間隔。
等圧線が混んでいるときは風が強いです。
風が強いときは雲が暴れたり、湿っていれば雲が湧くため、富士山のご機嫌は良くないことが多いです。
稀に台風一過や、旗雲、笠雲などを発生させて撮影チャンスになることもありますが、
基本的には風が穏やかな日のほうが綺麗な景色になります。
特に風が強い日は山の上はダメです(標高が上がるほど風が強くなるし)。
予想に際しては、富士山の近くに高気圧も低気圧もないときは、何が起こるかわからず読めなくなります。
天気図は2つのサイトを見ています。
ヤフーの天気図は見やすくて良いですが、気象庁の予報を見ると高気圧・低気圧の移動速度も書いてあるのでちょっと便利。
ただし気象庁予報は、見る時間により朝9時の予想天気図が消えるので、大変困ります。
予想天気図は9時のものを参考に、日の出頃の予想はそれより少し前にどうなっているか?を想像して使います。
https://weather.yahoo.co.jp/weather/wind/19/?m=sky
地上の風は天気にはあまり関係ないので、上空を見ます。
とはいってもここに表示されているのは1000m付近らしいので、富士山周辺ではほぼ地上の風ということになります。
実は天気を読むために風はとっても重要です。
北風は冷たく、富士山より北や西の高い山を越えてくるので、乾燥しています。
乾燥しているので、晴れます。
南風は暖かく、たいてい湿っています。
富士山のすぐ南側は海なので、南風は富士山周辺を湿らせ、雲や雲海を発生させます。
また、笠雲が発生するときはほぼ必ず南南西の風が安定して吹いているときです。
ここで重要なのが、ある時間の風を見ても仕方がなくて、どのように風の動きが経過していくかを見ることです。
北風が「続く」と良く晴れますが、たとえば南風が入って湿っているところに、急に北風が入ってくると盛大に雲が湧いたり、大気が不安定になり発雷したり。
このへんは感覚的に判断しています。
また、富士山撮影で重要な「雲海」を予想するために、風は最重要な要素です。
基本的に、雲海は風が強いと飛ばされてしまいます。
風が穏やかで、上層と下層で空気が分離した状態を保っていないといけません。
そして穏やかな南風傾向のときは、富士山周辺に湿った空気が溜まり、霧や1500m前後の雲海を発生させます。
暖かい雨の後の穏やかな北風のときは、地表付近の空気が溜まりやすい場所に霧が発生します。
などなど、風によって起こる現象を観測してきた結果、発生条件がわかるようになってきました。
全てはライブカメラ(と自分で足を運んだ)のおかげです。
Yahoo!
https://weather.yahoo.co.jp/weather/satellite/
気象庁のひまわり8号
http://www.jma.go.jp/jp/gms/largec.html
衛星画像はかなりシンプルでわかりやすい資料です。
可視画像もありますが、夜でも観測したいので赤外画像を見ます。
通常は1時間毎の画像が見られ、ひまわり8号では10分毎の高精細な画像が掲載されいます。
衛星画像に「予想」はありません。過去~現在の画像が見られます。
衛星画像には低い雲は写りません。富士山より高い位置に浮かんでいる雲が写ります。
なので、衛星画像で白くなっている部分は「高曇り」の判断をします。
また上記どちらのサイトもアニメーション対応しているので、過去の雲の位置や動くスピードを見ると、
この後どのように雲が移動していくか、だいたい推測できます(でも予想外の動きをすることも)。
基本的に高気圧の近くには高い雲は出ず、低気圧の周りに出ています。
天気図とあわせ技で読むと、より見えてきます。
そしてこの衛星画像は、朝焼け/夕焼けの予想に必須です。
焼ける雲は富士山より高い雲なので、衛星画像に写っている雲を確認します。
日の出/日没の時間に富士山上空(写真に収める範囲)に雲があればOK。
一方、高層の雲は遠くからの光を遮るため、日の出/日没の方向は雲がないことが条件。
これがわかっていれば朝焼け/夕焼けの予報はとても簡単です。
(条件が整っていても、他の要因などで焼けない場合もありますが。)
また光を遮る条件としては、焼ける地点の100~200km先に雲があるかどうかくらいだと思っています。
つまり光の入る方向の雲の端から100~200kmくらいは焼ける範囲だと思っています。
衛星画像に「予想」データはないといいましたが、後述のGPVと合せて見ると、予想データとして使える場合があります。
GPVの曇りのエリアと衛星画像が一致している場合に使えると思います。
http://weather-gpv.info/
当サイトオリジナルのスマホ用GPV(富士山の位置表示済)
http://fujisantotomoni.jp/app/mobile_gpv/
昔から写真家には定評のある、独自の気象予報分布を発表しているサイトです。
「雲量・雨量」、「気温・湿度」、「気圧・風速」の3つの項目が確認できますが、
「雲量・雨量」がやはりシンプルで参考にしやすいデータです。
写真家の間ではよく「GPV真っ黒」と言われたりしますが、雲や湿度の高い場所は白っぽく表示されるので、
雲量・雨量の表示が真っ黒の場合は「快晴」を意味しています。
ただし表示が真っ黒の場合でも、風と風がぶつかって局所的に湧くような雲が出ることはあるようです。
またGPVの最大の問題は、雲が雲海(低い雲)なのか高曇り(高い雲)なのか判断がつかないことです。
私の感覚では、全層の雲のトータル値を表示しているように見えます。
雲の高さを知りたい場合は、別の気象データと組み合わせて判断することが必要です。
「快晴」を狙っている場合はGPVは参考になるかもしれません。
「気温・湿度」と「気圧・風速」はあまり見ていませんが、今後撮影に活用できそうなら見ていこうと思います。
GPVサイトはPC用に作られていてスマホで見づらかったため、
ブログパーツを利用してスマホで使いやすいものを当サイトで公開していますので、ご利用ください。
http://www.jma.go.jp/jp/amedas_h/today-50066.html?areaCode=000&groupCode=34
富士山頂で実際に観測される1時間毎の気象情報です。
過去のデータを確認できます。
とくに重要なのは「湿度」の項目で、湿度が80%を超えてくるような状態では、富士山頂に雲がかかっています。
95%を超えるようでは間違いなく曇りか雨で、笠雲のような状態の可能性もあります。
いずれにしても山頂の湿度が高い場合は富士山の頭がハッキリ出ていないことを表し、
富士山撮影には不適であるという非常にわかりやすいデータです。
また山頂の気温は、富士登山の際にも参考になりますし、
「初冠雪」が観測される秋や、雪解けが進む初夏に、山頂部分で雨なのか雪なのかを判断する貴重な材料です。
当然ながら山頂気温がマイナスとなれば雪が降りますが、少し標高が下がると気温が高くなるので、
山頂でマイナス3~5℃程度まで下がると、8合目くらいまで雪となる目安です。
http://www.sunny-spot.net/emagram/
エマグラムは、高度ごとの実測データを見られる貴重な資料です。
赤のラインがその高度における「気温」、青のラインが「露点温度」を示しています。
難しいことはさておき、赤と青のラインが接近しているところは曇っているということです。
赤と青が近いほど湿度が高いということです。
つまり上空のどこの層の湿度が高く、曇りやすいか、曇っているかが分かります。
難点は1日2回(9時と21時)しかデータがないことと、計測から掲載までにタイムラグがあること。たいてい1~2時間後に掲載されます。
また、富士山からもっとも近い観測地点が、茨城県つくば市の「館野」です。
なので富士山周辺の状況や、リアルタイムの状況はわかりづらいです。
しかし大雲海が広がった朝などは、9時時点のエマグラムで確かに朝の雲海の高さの通りにグラフが示されているのを確認します。
朝の撮影のためには、21時のデータを確認し、そこから朝までにどのような変化が予想されるかで判断します。
https://earth.nullschool.net/#current/wind/surface/level/orthographic=-221.32,38.68,1979
風の流れを可視化して非常にわかりやすく表示してくれるサイトです。
海外サイトで、どうやら個人で作成したもののように見えます。
おそらく、公開されている情報源から、可視化処理をして見やすく表示したものです。
上述した風の予報サイトよりもかなり細かく風の動きが見えるうえ、時間帯、高度の設定変更も可能。
至れり尽くせりの素晴らしい情報サイトになっています。
上層と下層で風向きが違う場合はそこに雲が発生することがあるため、あらかじめ予知できたりもします。
http://tenkura.n-kishou.co.jp/tk/kanko/kad.html?code=19150004&type=15
山々の天気指数を発表しており、登山の際に参考になるサイト。
南アルプスなど高山に登る際には現地の予報を参考にしていましたが、富士山の予報も参考にできそうです。
評価はA・B・Cで表示されています。
登山の快適さを表す指数だそうで、雨だけでなく、強風などの場合も「C」表示で評価が下がります。
いずれにしても雨や風は富士山撮影にとっても良い条件ではないため、
この登山指数が撮影指数としても使えるような気がしています。
ただし、登山の安全を配慮してか、「悪い場合」を想定した発表がされているように感じられます。
また時間とともに評価が変わりやすく、常に最新の情報をチェックしたいところです。
気温の予想はシンプルで、たいへん参考になるでしょう。
http://www.ystenki.jp/kanki.html
上空1500m付近と5000m付近の寒気の様子を9時間ごとに表示してくれるサイトです。
上空に寒気が入ってくると大気が不安定になり、良からぬ雲が発生してしまうことがあります。
富士山は標高が高いので、寒気の影響で山頂部分だけ雲がついたり、
また雨/雪の予報の際は寒気が強いと雪になりやすい傾向があり、降雪予想の参考にもなります。
ただし寒気とそれに対する気象現象の因果関係がいまいち把握できていないため、今のところあまり参考にしていません。
tenki.jp
http://www.tenki.jp/particulate_matter/
今日と明日のPM2.5予報と黄砂予報
http://china-pm25.com/pm2.5/
富士山撮影でかなり厄介な問題が、大気汚染です。
富士山は遠くからもよく見えるし、標高が高いことから、「撮影地点から被写体までの距離が遠い」のがひとつの特徴です。
よって空気が霞んでいると富士山がハッキリ見えなくなります。
中国の大気汚染問題が近年深刻化しており、主に春の時期に、「なんでこんなに富士山薄いの?」というくらい視界が悪い日があります。
また花粉症を凶暴化させる原因にもなっていると思われます…
というわけで、大気汚染は撮影にとって非常に大きな問題です。
他にもヌケを悪くする原因には、チリやホコリ、湿度、車の排気ガスなどがあると言われていますが、
本当のところ、何がどう影響しているのかよく分かっていません。
雨の後は空気が浄化されるためスッキリすることが多いですが、
それでも大気汚染がひどいときは関係なく霞みます。
予報サイトで飛散が予想されているときは、ヌケが悪くても仕方ないでしょう。
ただし予報の精度がどれほどなのか、予報が悪いときは本当にヌケが悪くなるかなど
まだ確実に確認できていないため、いまのところ軽い参考程度としています。
http://www.bioweather.net/chart/pressure.htm
少し先の天気が知りたいときにチェックします。
基本的に先の天気は予想がつかないため、先読みは禁物です。
明日の天気すら確実ではないのに、2日先、3日先の天気を読もうなんてもってのほか。
大まかな予想は当たる場合もありますが、平気で大きく変わってしまったり、1日ずれ込むようなことは良くあります。
しかしながら先の予報を把握した上で予定を立てたい場合などもあるため、週間天気図もときに必要ですね。
天気図の読み方は上述の通りです。
以上、私が日頃から参考にしているサイトとその見方などをご紹介しました。
しかし私も天気に関してはただの素人。
「思い通りに富士山を撮影したい」と思うただその気持だけで、ここまできました。
相変わらず「富士山とともに」なんです。
タイトルにも入れた「気象予報士」なんですが、今までの蓄積があるので、少し勉強すれば資格は取れると思ってます。
でも時間と手間を考えてしまい、資格取得は保留中です。
いつか「気象予報士 オイ」になるかもしれません(笑)
さて、私としては、さるなる情報を求めています。
天気に詳しい人の話が聞きたいし、もっと便利なサイトがあれば紹介していただきたいです。
全ては富士山撮影のために。
今回の記事でも「そこは違う」とか「もっとこうすれば読めるようになる」という指摘が欲しいです。
何事も、一緒にやっていく仲間は大事ですから。
「教えてください」っていう人はいっぱいいるけど、こちらとしては教えてくれる仲間も必要。
情報をお持ちの方は、メール、SNS、LINEなど何でも構いませんのでご連絡を。
よろしくお願いします。
それでは、富士山写真家 オイでした。
今回の記事は富士山の天気について。
天気を予想するのに私がチェックしているサイトや、予想の仕方を紹介します。
富士山周辺の天気を予想するのは私の趣味のようなもので、
かれこれ数年間に渡り、ほぼ毎日富士山周辺の天気をチェックしています。
おかげで「富士山周辺の天気には日本一詳しい」とまで言われるようになりました(一部の人から)。
Twitterの「富士山撮影情報」は、淡々と富士山の様子と天気の予想をつぶやいているだけですが、
現在フォロワー5000人を超えるまでとなり、多くの人に支持をいただいています。
https://twitter.com/fujitomo_info
(2018年8月に7000フォロワー達成!!)
実はこのアカウントを立ち上げたのは2013年3月で、このサイトを立ち上げるより先でした。
(当サイト「富士山とともに」は2013年秋頃にオープン。)
でも、「富士山とともに」というタイトルでサイトを作る構想が当初からあったので、
アカウントの先頭は"fujitomo"で始まっているのです。
話が脱線しました。すでにご覧になってくださっている方もいると思いますが、
2017年からは「ふじとも天気」と題して、撮影のために毎日天気のチェックを行っています。
http://fujisantotomoni.jp/weather/
(すいません、現在お休み中。)
最近は手段の目的化といいますか、本当は撮影するために予想していたのに、
予想することが楽しくなっちゃっているところもあります。
そしてなんと言っても、私の天気予想を支えているのが、富士山周辺に豊富にある「ライブカメラ」の数々。
ライブカメラで現在の状態をいつでもチェックでき、また予想した結果が当たったかどうかもライブカメラで確認できます。
そうやって、予想と答え合わせを繰り返していくことで、ノウハウが蓄積されていきました。
とにかくライブカメラの存在がなければ、天気を予想したり、天気に詳しくなることはなかったはずです。
富士山ライブカメラは以下のページにまとめてありますので、どうぞご参考に。
http://fujisantotomoni.jp/livecamera/
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といわけで、ようやく本題です。
私が参考にしているサイトを一挙公開!
富士吉田市の天気(Yahoo!)
https://weather.yahoo.co.jp/weather/jp/19/4920/19202.html
富士山を撮るので、現地の天気ではなくて富士山の近くの天気を見ています。
晴れ、曇り、雨、雪と誰にでもわかりやすいシンプルな情報ですね。
基本的には雨が降る/上がるタイミングを見てます。
また、「曇り」マークが続くときは基本的に撮影は難しい。
しかし高曇りや大雲海の場合も曇りと出るので、晴れか曇りの場合は別の情報源から雲の出方を判断する必要があります。
また晴れマークがついていても雲は出るので、雲の様子は他で判断すべきです。
そもそも「晴れ」の基準は青空が2割以上見えていれば晴れなので、全然快晴の定義とは違います。
なぜ富士吉田かというと、経験的にもっとも富士山の天気を反映しているからです。
さすがに富士山から100km近く離れる場合は現地の天気も見たほうが良いかもしれませんが、
遠方へ行く場合は天気図を見て判断してます。
また、山中湖などは朝に霧が発生して「曇り」となるケースがあるので、霧が出にくいエリアを選んでいます。
雲海や霧の予想のために「湿度」や「気温」もチェックしています。
窪地ではない富士吉田市において湿度が高いときは、雲海や霧の可能性があり、もしくは全体的に曇りの場合です。
基本的には地表付近の湿度を表しているようです。
それから気温ですが、撮影時に寒いかどうかの参考にもなりますが、
「前日からの気温差が大きいと雲海になりやすい」ということが言えます。
前日の最高気温から10℃以上下がると、雲海の可能性が出てくると思います。
ちなみにこのヤフーのサイトですが、PCで見ると3時間毎の天気しか見られませんが、
スマホだと1時間毎/3時間毎を選ぶことができるようになっています。
(でも基本的に3時間毎の予報しか見ていません。)
地上天気図
Yahoo!
https://weather.yahoo.co.jp/weather/chart/
気象庁
http://www.jma.go.jp/jp/g3/
少し天気に詳しくなると、天気図がとても参考になります。
基本的には「高気圧の近くは晴れ」「低気圧の近くは曇り」というだけで読めます。
細かいことは私もわかっていませんが、ほとんどこれだけ。
あとは高気圧の周りは時計回りの下降気流が、低気圧の周りは反時計周りの上昇気流が発生しているということです。
これで風がどう流れているかイメージできるようになります。
それから等圧線の間隔。
等圧線が混んでいるときは風が強いです。
風が強いときは雲が暴れたり、湿っていれば雲が湧くため、富士山のご機嫌は良くないことが多いです。
稀に台風一過や、旗雲、笠雲などを発生させて撮影チャンスになることもありますが、
基本的には風が穏やかな日のほうが綺麗な景色になります。
特に風が強い日は山の上はダメです(標高が上がるほど風が強くなるし)。
予想に際しては、富士山の近くに高気圧も低気圧もないときは、何が起こるかわからず読めなくなります。
天気図は2つのサイトを見ています。
ヤフーの天気図は見やすくて良いですが、気象庁の予報を見ると高気圧・低気圧の移動速度も書いてあるのでちょっと便利。
ただし気象庁予報は、見る時間により朝9時の予想天気図が消えるので、大変困ります。
予想天気図は9時のものを参考に、日の出頃の予想はそれより少し前にどうなっているか?を想像して使います。
上空の風(Yahoo!)
https://weather.yahoo.co.jp/weather/wind/19/?m=sky
地上の風は天気にはあまり関係ないので、上空を見ます。
とはいってもここに表示されているのは1000m付近らしいので、富士山周辺ではほぼ地上の風ということになります。
実は天気を読むために風はとっても重要です。
北風は冷たく、富士山より北や西の高い山を越えてくるので、乾燥しています。
乾燥しているので、晴れます。
南風は暖かく、たいてい湿っています。
富士山のすぐ南側は海なので、南風は富士山周辺を湿らせ、雲や雲海を発生させます。
また、笠雲が発生するときはほぼ必ず南南西の風が安定して吹いているときです。
ここで重要なのが、ある時間の風を見ても仕方がなくて、どのように風の動きが経過していくかを見ることです。
北風が「続く」と良く晴れますが、たとえば南風が入って湿っているところに、急に北風が入ってくると盛大に雲が湧いたり、大気が不安定になり発雷したり。
このへんは感覚的に判断しています。
また、富士山撮影で重要な「雲海」を予想するために、風は最重要な要素です。
基本的に、雲海は風が強いと飛ばされてしまいます。
風が穏やかで、上層と下層で空気が分離した状態を保っていないといけません。
そして穏やかな南風傾向のときは、富士山周辺に湿った空気が溜まり、霧や1500m前後の雲海を発生させます。
暖かい雨の後の穏やかな北風のときは、地表付近の空気が溜まりやすい場所に霧が発生します。
などなど、風によって起こる現象を観測してきた結果、発生条件がわかるようになってきました。
全てはライブカメラ(と自分で足を運んだ)のおかげです。
衛星(赤外)画像
Yahoo!
https://weather.yahoo.co.jp/weather/satellite/
気象庁のひまわり8号
http://www.jma.go.jp/jp/gms/largec.html
衛星画像はかなりシンプルでわかりやすい資料です。
可視画像もありますが、夜でも観測したいので赤外画像を見ます。
通常は1時間毎の画像が見られ、ひまわり8号では10分毎の高精細な画像が掲載されいます。
衛星画像に「予想」はありません。過去~現在の画像が見られます。
衛星画像には低い雲は写りません。富士山より高い位置に浮かんでいる雲が写ります。
なので、衛星画像で白くなっている部分は「高曇り」の判断をします。
また上記どちらのサイトもアニメーション対応しているので、過去の雲の位置や動くスピードを見ると、
この後どのように雲が移動していくか、だいたい推測できます(でも予想外の動きをすることも)。
基本的に高気圧の近くには高い雲は出ず、低気圧の周りに出ています。
天気図とあわせ技で読むと、より見えてきます。
そしてこの衛星画像は、朝焼け/夕焼けの予想に必須です。
焼ける雲は富士山より高い雲なので、衛星画像に写っている雲を確認します。
日の出/日没の時間に富士山上空(写真に収める範囲)に雲があればOK。
一方、高層の雲は遠くからの光を遮るため、日の出/日没の方向は雲がないことが条件。
これがわかっていれば朝焼け/夕焼けの予報はとても簡単です。
(条件が整っていても、他の要因などで焼けない場合もありますが。)
また光を遮る条件としては、焼ける地点の100~200km先に雲があるかどうかくらいだと思っています。
つまり光の入る方向の雲の端から100~200kmくらいは焼ける範囲だと思っています。
衛星画像に「予想」データはないといいましたが、後述のGPVと合せて見ると、予想データとして使える場合があります。
GPVの曇りのエリアと衛星画像が一致している場合に使えると思います。
GPV気象予報
http://weather-gpv.info/
当サイトオリジナルのスマホ用GPV(富士山の位置表示済)
http://fujisantotomoni.jp/app/mobile_gpv/
昔から写真家には定評のある、独自の気象予報分布を発表しているサイトです。
「雲量・雨量」、「気温・湿度」、「気圧・風速」の3つの項目が確認できますが、
「雲量・雨量」がやはりシンプルで参考にしやすいデータです。
写真家の間ではよく「GPV真っ黒」と言われたりしますが、雲や湿度の高い場所は白っぽく表示されるので、
雲量・雨量の表示が真っ黒の場合は「快晴」を意味しています。
ただし表示が真っ黒の場合でも、風と風がぶつかって局所的に湧くような雲が出ることはあるようです。
またGPVの最大の問題は、雲が雲海(低い雲)なのか高曇り(高い雲)なのか判断がつかないことです。
私の感覚では、全層の雲のトータル値を表示しているように見えます。
雲の高さを知りたい場合は、別の気象データと組み合わせて判断することが必要です。
「快晴」を狙っている場合はGPVは参考になるかもしれません。
「気温・湿度」と「気圧・風速」はあまり見ていませんが、今後撮影に活用できそうなら見ていこうと思います。
GPVサイトはPC用に作られていてスマホで見づらかったため、
ブログパーツを利用してスマホで使いやすいものを当サイトで公開していますので、ご利用ください。
気象庁 アメダス
http://www.jma.go.jp/jp/amedas_h/today-50066.html?areaCode=000&groupCode=34
富士山頂で実際に観測される1時間毎の気象情報です。
過去のデータを確認できます。
とくに重要なのは「湿度」の項目で、湿度が80%を超えてくるような状態では、富士山頂に雲がかかっています。
95%を超えるようでは間違いなく曇りか雨で、笠雲のような状態の可能性もあります。
いずれにしても山頂の湿度が高い場合は富士山の頭がハッキリ出ていないことを表し、
富士山撮影には不適であるという非常にわかりやすいデータです。
また山頂の気温は、富士登山の際にも参考になりますし、
「初冠雪」が観測される秋や、雪解けが進む初夏に、山頂部分で雨なのか雪なのかを判断する貴重な材料です。
当然ながら山頂気温がマイナスとなれば雪が降りますが、少し標高が下がると気温が高くなるので、
山頂でマイナス3~5℃程度まで下がると、8合目くらいまで雪となる目安です。
エマグラム
http://www.sunny-spot.net/emagram/
エマグラムは、高度ごとの実測データを見られる貴重な資料です。
赤のラインがその高度における「気温」、青のラインが「露点温度」を示しています。
難しいことはさておき、赤と青のラインが接近しているところは曇っているということです。
赤と青が近いほど湿度が高いということです。
つまり上空のどこの層の湿度が高く、曇りやすいか、曇っているかが分かります。
難点は1日2回(9時と21時)しかデータがないことと、計測から掲載までにタイムラグがあること。たいてい1~2時間後に掲載されます。
また、富士山からもっとも近い観測地点が、茨城県つくば市の「館野」です。
なので富士山周辺の状況や、リアルタイムの状況はわかりづらいです。
しかし大雲海が広がった朝などは、9時時点のエマグラムで確かに朝の雲海の高さの通りにグラフが示されているのを確認します。
朝の撮影のためには、21時のデータを確認し、そこから朝までにどのような変化が予想されるかで判断します。
EarthWindMap
https://earth.nullschool.net/#current/wind/surface/level/orthographic=-221.32,38.68,1979
風の流れを可視化して非常にわかりやすく表示してくれるサイトです。
海外サイトで、どうやら個人で作成したもののように見えます。
おそらく、公開されている情報源から、可視化処理をして見やすく表示したものです。
上述した風の予報サイトよりもかなり細かく風の動きが見えるうえ、時間帯、高度の設定変更も可能。
至れり尽くせりの素晴らしい情報サイトになっています。
上層と下層で風向きが違う場合はそこに雲が発生することがあるため、あらかじめ予知できたりもします。
てんきとくらす
http://tenkura.n-kishou.co.jp/tk/kanko/kad.html?code=19150004&type=15
山々の天気指数を発表しており、登山の際に参考になるサイト。
南アルプスなど高山に登る際には現地の予報を参考にしていましたが、富士山の予報も参考にできそうです。
評価はA・B・Cで表示されています。
登山の快適さを表す指数だそうで、雨だけでなく、強風などの場合も「C」表示で評価が下がります。
いずれにしても雨や風は富士山撮影にとっても良い条件ではないため、
この登山指数が撮影指数としても使えるような気がしています。
ただし、登山の安全を配慮してか、「悪い場合」を想定した発表がされているように感じられます。
また時間とともに評価が変わりやすく、常に最新の情報をチェックしたいところです。
気温の予想はシンプルで、たいへん参考になるでしょう。
週間寒気予想
http://www.ystenki.jp/kanki.html
上空1500m付近と5000m付近の寒気の様子を9時間ごとに表示してくれるサイトです。
上空に寒気が入ってくると大気が不安定になり、良からぬ雲が発生してしまうことがあります。
富士山は標高が高いので、寒気の影響で山頂部分だけ雲がついたり、
また雨/雪の予報の際は寒気が強いと雪になりやすい傾向があり、降雪予想の参考にもなります。
ただし寒気とそれに対する気象現象の因果関係がいまいち把握できていないため、今のところあまり参考にしていません。
PM2.5/大気汚染情報
tenki.jp
http://www.tenki.jp/particulate_matter/
今日と明日のPM2.5予報と黄砂予報
http://china-pm25.com/pm2.5/
富士山撮影でかなり厄介な問題が、大気汚染です。
富士山は遠くからもよく見えるし、標高が高いことから、「撮影地点から被写体までの距離が遠い」のがひとつの特徴です。
よって空気が霞んでいると富士山がハッキリ見えなくなります。
中国の大気汚染問題が近年深刻化しており、主に春の時期に、「なんでこんなに富士山薄いの?」というくらい視界が悪い日があります。
また花粉症を凶暴化させる原因にもなっていると思われます…
というわけで、大気汚染は撮影にとって非常に大きな問題です。
他にもヌケを悪くする原因には、チリやホコリ、湿度、車の排気ガスなどがあると言われていますが、
本当のところ、何がどう影響しているのかよく分かっていません。
雨の後は空気が浄化されるためスッキリすることが多いですが、
それでも大気汚染がひどいときは関係なく霞みます。
予報サイトで飛散が予想されているときは、ヌケが悪くても仕方ないでしょう。
ただし予報の精度がどれほどなのか、予報が悪いときは本当にヌケが悪くなるかなど
まだ確実に確認できていないため、いまのところ軽い参考程度としています。
週間気圧配置図(バイオウェザーサービス)
http://www.bioweather.net/chart/pressure.htm
少し先の天気が知りたいときにチェックします。
基本的に先の天気は予想がつかないため、先読みは禁物です。
明日の天気すら確実ではないのに、2日先、3日先の天気を読もうなんてもってのほか。
大まかな予想は当たる場合もありますが、平気で大きく変わってしまったり、1日ずれ込むようなことは良くあります。
しかしながら先の予報を把握した上で予定を立てたい場合などもあるため、週間天気図もときに必要ですね。
天気図の読み方は上述の通りです。
さらなる情報求む
以上、私が日頃から参考にしているサイトとその見方などをご紹介しました。
しかし私も天気に関してはただの素人。
「思い通りに富士山を撮影したい」と思うただその気持だけで、ここまできました。
相変わらず「富士山とともに」なんです。
タイトルにも入れた「気象予報士」なんですが、今までの蓄積があるので、少し勉強すれば資格は取れると思ってます。
でも時間と手間を考えてしまい、資格取得は保留中です。
いつか「気象予報士 オイ」になるかもしれません(笑)
さて、私としては、さるなる情報を求めています。
天気に詳しい人の話が聞きたいし、もっと便利なサイトがあれば紹介していただきたいです。
全ては富士山撮影のために。
今回の記事でも「そこは違う」とか「もっとこうすれば読めるようになる」という指摘が欲しいです。
何事も、一緒にやっていく仲間は大事ですから。
「教えてください」っていう人はいっぱいいるけど、こちらとしては教えてくれる仲間も必要。
情報をお持ちの方は、メール、SNS、LINEなど何でも構いませんのでご連絡を。
よろしくお願いします。
それでは、富士山写真家 オイでした。
Posted at 2017.05.12
Updated at 2018.08.12
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