2/7 雪上がりの細月と忍野周遊[前編~本栖湖で月撮り]
こんにちは、富士山写真家 オイです。
久々の撮影記ブログとなります。
最近、自分の撮った写真の中でも「作品」として後に残したいような力作と、
撮ったはいいけど大した写真じゃなく、ただの記念写真になってしまう写真と、
それらの線引をちゃんとしたいなって考えています。
最近ではFacebookなどを中心に、撮った写真は素早く投稿されタイムラインを賑やかにしますが、
その写真たちって、ヘタすると二度と見られることなく埋もれ忘れ去られていくのかな?と思うと少々寂しい思いもあります。
少なくともブログに書き残すということは、ネット検索から再び見てもらえることもあるし、
SNSに比べれば「後に残る」方法だと思っています。
世の中は便利な時代となりますが、撮った写真までもが「使い捨て」状態になっている現状に少々違和感を感じます。
特に良い写真や珍しい写真については、保存していつでも見返せるよう、
「資産」としてうまく活用する方法を考えていきたいですね。
さあ、話はそれましたが本題のブログ記事へ。
この2月に入ってからは晴天率があまり良くなく、毎日のように雨や雪が降ったり、雲の多い日が続きましたね。
たしかに言われてみれば、例年12月や1月はピーカンでよく晴れる日が多いですが、
2月になると意外とスッキリしていないかも?と思い出されます。
「冬は空気が澄んでいて晴れやすい」というイメージを持っていましたが、
2月はそうでもないのかもしれません。
写真を長くやっていると「快晴はいつでも見られるつまらない天気」という認識になってくるものですが、
ここのところ快晴の有り難みを再認識といいますか、快晴でも撮りたいシーンが沢山頭に浮かんでいます。
そこで今回の狙いは「月」。
新月間近の月齢28の細月を西側から狙うことにします。
朝霧高原などで三日月のパール富士を狙うのがベタかと思いましたが、
あまり日の出の時間が近づくと月が空の明るさに負けて消えてしまうため、
あまり空が明るくなる前の時間帯を狙うほうが上手く撮れそうです。
このあたり、あまり世間的にもデータが出回っていなく、
どのような時間帯ならば細月が上手く撮れるのか、いまひとつ分かっていません。
太陽と月がどれだけ近いかにもよりますし、日の出のどれくらい前かによっても違ってきます。
そのあたりの条件を勉強するためにも、今回は富士山の裏ではなく、
富士山の横から昇ってくる月の様子を見て、いつごろ月が空の明るさに消されていくかもチェックしようという計画にしました。
撮影地は本栖湖にするとちょうど良い感じです。
この夜も予報になかった雨や雪が突然降り、富士山はすっかり雲の中。
ただGPVや天気予報では朝には快晴との予報になっており、
風向きは真北からの強めの風。
前日はヌケの悪さもあったのですが、北風が安定的に吹いていれば霞は飛ばされるだろうと読みました。
あとは日の出の頃に富士山が出るかどうか、微妙ながら「月が撮りたい」の気持ちで出撃しました。
到着して、肉眼では良くわからないのでカメラで状況チェック。05:27。
どうやら思ったより空は晴れて星がとても綺麗。
天の川が富士山の裏に斜めに横たわっていて、とても美しい。
久々の天の川でした。
富士山は雲の帽子を被っていましたがこれもまた愉快な姿。
ガンガン北風が吹いているはずなので、この後回復すると見ました。
現地は山を巻いてきた風がそれなりに吹いていました。
徐々に空が明るくなると、富士山の山頂も登場。
これならなんとか期待できるか?
天の川は空にもうすぐ消えていってしまいそうです。05:34。
05:38、左裾から昇った月が雲の上に出ました。
地球照も綺麗です。
この時間帯はカメラの設定が難しい。
F1.4クラスの明るいレンズやもっと高感度に強いカメラが欲しくなりますが、今以上を望むと莫大なお金が掛かってしまいますね…
仮に明るい単焦点をたくさん持っていたとしても、レンズ交換の手間や持ち運び、
それからレンズ交換の際に入ってくるセンサーダストなどの悩みもかなり深刻になってきそうです。
写真撮影は機動性も大事ですもんね…。
05:53。富士山の雲もだいぶ減ってきて、地球照の残る月が美しい。
空の明るさもちょうどいい感じで、この辺りがベストなのかもしれませんね。
ちなみにこの日の日の出時刻は富士山山頂で6時29分で、日の出の24分前です。
これでもう少し月が低い位置なら空の明るさにだいぶ消されてしまうでしょうし、
もっと高い位置の月であればもう少し明るくなるまで耐えるでしょう。
また結果論ですが、富士山と月がちょっと遠すぎて作画にはだいぶ苦労しました。
ちょっと作品としては使えないレベル。
これがもう少し富士山と月が近い状態ならバッチリ。
パール富士も良いですが、月の高さが富士山山頂の高さを超えるのはだいぶ遅くなってからです。
いずれにしても三日月と富士山の撮影には、だいぶ興味が深まりました。
06:10、いよいよ富士山の雲がほとんど取れてスッキリ。予報通りの展開と言えるでしょう。 せっかく本栖湖で撮っているので、前景も取り入れて広角で撮影。
よく見ればさりげなく月が浮かんでおり美しい光景ですが、パッと見では気づいてくれないでしょう。
こんなのをTwitterにアップしても伝わらない(笑)
もちろんというか、望遠レンズでも撮影しました。 しかしこれもとても微妙?
この時間となるとやはり月の存在感が薄いです。
もう少し月が富士山に近い位置で、さらにアップにして撮れば作品にできたかもしれません。
本栖湖を選んだ時点で今日は負けか…!?
06:16、日の出も近くなると月はほとんど消えていきます。
広角では、月はもうないも同然。 しかも左裾に少し残った雲が少々汚い。
雨上がりで風があるのだから仕方ない状況ですね。
06:23、写真で見比べると空が紫色に変わったことがわかります。 左の雲を切るように縦構図を取ると、ようやくスッキリして空のグラデーションも美しい。
月は、かろうじて写っています。
06:29、このショットを最後に本栖湖を後にします。 月は拡大すればなんとか見えるものの、ほぼ消えました。
それにしてもこの24-70/F2.8レンズは再び解像度不良orピント不具合?
修理しても修理しても頻繁におかしくなります…扱いが雑なのかな。
今回も解像度不良気味の写真が散見されました。
デジタルってシビアですよねぇ…
さて、この後は本栖湖で御来光を撮影!と行きたいところでしたが、
忍野方面を中心に降雪での木々への着雪が良さそうな様子だったので、
日の出を待たずに移動することにしました。
御来光もいいが雪景色のほうが絶対に貴重なので。
さらば本栖湖!
続きは後編にて。
久々の撮影記ブログとなります。
最近、自分の撮った写真の中でも「作品」として後に残したいような力作と、
撮ったはいいけど大した写真じゃなく、ただの記念写真になってしまう写真と、
それらの線引をちゃんとしたいなって考えています。
最近ではFacebookなどを中心に、撮った写真は素早く投稿されタイムラインを賑やかにしますが、
その写真たちって、ヘタすると二度と見られることなく埋もれ忘れ去られていくのかな?と思うと少々寂しい思いもあります。
少なくともブログに書き残すということは、ネット検索から再び見てもらえることもあるし、
SNSに比べれば「後に残る」方法だと思っています。
世の中は便利な時代となりますが、撮った写真までもが「使い捨て」状態になっている現状に少々違和感を感じます。
特に良い写真や珍しい写真については、保存していつでも見返せるよう、
「資産」としてうまく活用する方法を考えていきたいですね。
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さあ、話はそれましたが本題のブログ記事へ。
この2月に入ってからは晴天率があまり良くなく、毎日のように雨や雪が降ったり、雲の多い日が続きましたね。
たしかに言われてみれば、例年12月や1月はピーカンでよく晴れる日が多いですが、
2月になると意外とスッキリしていないかも?と思い出されます。
「冬は空気が澄んでいて晴れやすい」というイメージを持っていましたが、
2月はそうでもないのかもしれません。
写真を長くやっていると「快晴はいつでも見られるつまらない天気」という認識になってくるものですが、
ここのところ快晴の有り難みを再認識といいますか、快晴でも撮りたいシーンが沢山頭に浮かんでいます。
そこで今回の狙いは「月」。
新月間近の月齢28の細月を西側から狙うことにします。
朝霧高原などで三日月のパール富士を狙うのがベタかと思いましたが、
あまり日の出の時間が近づくと月が空の明るさに負けて消えてしまうため、
あまり空が明るくなる前の時間帯を狙うほうが上手く撮れそうです。
このあたり、あまり世間的にもデータが出回っていなく、
どのような時間帯ならば細月が上手く撮れるのか、いまひとつ分かっていません。
太陽と月がどれだけ近いかにもよりますし、日の出のどれくらい前かによっても違ってきます。
そのあたりの条件を勉強するためにも、今回は富士山の裏ではなく、
富士山の横から昇ってくる月の様子を見て、いつごろ月が空の明るさに消されていくかもチェックしようという計画にしました。
撮影地は本栖湖にするとちょうど良い感じです。
この夜も予報になかった雨や雪が突然降り、富士山はすっかり雲の中。
ただGPVや天気予報では朝には快晴との予報になっており、
風向きは真北からの強めの風。
前日はヌケの悪さもあったのですが、北風が安定的に吹いていれば霞は飛ばされるだろうと読みました。
あとは日の出の頃に富士山が出るかどうか、微妙ながら「月が撮りたい」の気持ちで出撃しました。
到着して、肉眼では良くわからないのでカメラで状況チェック。05:27。
どうやら思ったより空は晴れて星がとても綺麗。
天の川が富士山の裏に斜めに横たわっていて、とても美しい。
久々の天の川でした。
富士山は雲の帽子を被っていましたがこれもまた愉快な姿。
ガンガン北風が吹いているはずなので、この後回復すると見ました。
現地は山を巻いてきた風がそれなりに吹いていました。
徐々に空が明るくなると、富士山の山頂も登場。
これならなんとか期待できるか?
天の川は空にもうすぐ消えていってしまいそうです。05:34。
05:38、左裾から昇った月が雲の上に出ました。
地球照も綺麗です。
この時間帯はカメラの設定が難しい。
F1.4クラスの明るいレンズやもっと高感度に強いカメラが欲しくなりますが、今以上を望むと莫大なお金が掛かってしまいますね…
仮に明るい単焦点をたくさん持っていたとしても、レンズ交換の手間や持ち運び、
それからレンズ交換の際に入ってくるセンサーダストなどの悩みもかなり深刻になってきそうです。
写真撮影は機動性も大事ですもんね…。
05:53。富士山の雲もだいぶ減ってきて、地球照の残る月が美しい。
空の明るさもちょうどいい感じで、この辺りがベストなのかもしれませんね。
ちなみにこの日の日の出時刻は富士山山頂で6時29分で、日の出の24分前です。
これでもう少し月が低い位置なら空の明るさにだいぶ消されてしまうでしょうし、
もっと高い位置の月であればもう少し明るくなるまで耐えるでしょう。
また結果論ですが、富士山と月がちょっと遠すぎて作画にはだいぶ苦労しました。
ちょっと作品としては使えないレベル。
これがもう少し富士山と月が近い状態ならバッチリ。
パール富士も良いですが、月の高さが富士山山頂の高さを超えるのはだいぶ遅くなってからです。
いずれにしても三日月と富士山の撮影には、だいぶ興味が深まりました。
06:10、いよいよ富士山の雲がほとんど取れてスッキリ。予報通りの展開と言えるでしょう。 せっかく本栖湖で撮っているので、前景も取り入れて広角で撮影。
よく見ればさりげなく月が浮かんでおり美しい光景ですが、パッと見では気づいてくれないでしょう。
こんなのをTwitterにアップしても伝わらない(笑)
もちろんというか、望遠レンズでも撮影しました。 しかしこれもとても微妙?
この時間となるとやはり月の存在感が薄いです。
もう少し月が富士山に近い位置で、さらにアップにして撮れば作品にできたかもしれません。
本栖湖を選んだ時点で今日は負けか…!?
06:16、日の出も近くなると月はほとんど消えていきます。
広角では、月はもうないも同然。 しかも左裾に少し残った雲が少々汚い。
雨上がりで風があるのだから仕方ない状況ですね。
06:23、写真で見比べると空が紫色に変わったことがわかります。 左の雲を切るように縦構図を取ると、ようやくスッキリして空のグラデーションも美しい。
月は、かろうじて写っています。
06:29、このショットを最後に本栖湖を後にします。 月は拡大すればなんとか見えるものの、ほぼ消えました。
それにしてもこの24-70/F2.8レンズは再び解像度不良orピント不具合?
修理しても修理しても頻繁におかしくなります…扱いが雑なのかな。
今回も解像度不良気味の写真が散見されました。
デジタルってシビアですよねぇ…
さて、この後は本栖湖で御来光を撮影!と行きたいところでしたが、
忍野方面を中心に降雪での木々への着雪が良さそうな様子だったので、
日の出を待たずに移動することにしました。
御来光もいいが雪景色のほうが絶対に貴重なので。
さらば本栖湖!
続きは後編にて。
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Posted at 2016.02.08
Updated at 2016.02.08
この日の撮影記
![2/7 雪上がりの細月と忍野周遊[後編~忍野雪景色と山麓周遊]の写真](/storage/common_image/s/i/4/i4FguY5maDaXUIHdEXND.jpg)
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