梅雨の晴れ間に出会った朝焼けです。
片焼けではありますが、梅雨時らしくいい色に染まってくれました。
類似カットを以前にもUPしましたが、改めてストック写真を見直して再発掘、
そしてRAW現像も一から仕上げての一枚です。
このカットは、朝焼けの色がピークに達したと思われるところからワンカット目。
最初のワンカットって、実は大事なような気がします。
なぜなら、その瞬間の印象を受けてまず最初に作る構図だからです。
その場で感じたインスピレーションを最も良く再現してくれるような気がします。
続くカットはバリエーションであったり、前カットの構図を修正したものだったりするため、
悪い意味でより「計算された」構図になってしまいがちな気がします。
(もちろん、修正を加えてより良くなるということもあるんでしょうが。)
最近はフィルムカメラも始めたので、より「ワンカット」の重みを感じているところです。
フィルムカメラでの撮影はフィルム/現像代が掛かるだけでなく、規定枚数を撮りきるとフィルム交換をしなければならないため、おのずとシャッターを押すことに慎重になります。
デジタルでは「何枚でも撮れる」という感覚から、ついつい1枚1枚を軽く撮ってしまいがちですが、
デジタルであっても、そのシャッター1回に込めた気持ちは必ずどこかに現れてくるはずなので、本当は大事にしなければなりません。
写真にはやはり魂が宿るものです。
それから、話は変わりますが、この一枚は露出アンダーめに仕上げています。
やはり「色」を強く表現するためにはアンダーが良いです。
朝焼けの迫力や深みが増して見えます。
一時期、知人と話してプリントの意識が高まったときに、
「プリントでは暗部が潰れやすい」という点から、やや明るく仕上げることが多くなりました。
が、結果としては写真の迫力を損ねてしまう結果になったものが多いように思いました。
とくにプリントでなく画面で見た場合はなおさらです。
また、プリントに関しても、結局は画面で見た印象とさして変わりがないようにも思えました。
確かに暗部は画面に比べて確認はしづらいかもしれませんが、かといって暗部を強調したり全体を明るく調整した場合は、そのままプリントにもマイナスの影響が出るように感じました。
ちなみに明るめに仕上げた類似カットはこちら。
印象を比べてみて、どうでしょうか。
http://fujisantotomoni.jp/photo/wcZg8upaBq
アップロード日: 2014年7月31日