滝雲と夜明けの富士山。
美しい薄紫色は自然の色味を活かして仕上げています。
空の青と朝焼けの赤の間に、自然の紫が生まれることがあるのです。
良い写真を撮るには、同じ場所に何度も通うことが大事です。
訪れるたびに、新しいイマジネーションを手に入れます。
3回くらい訪れるとようやく”ホーム”という感覚になってくる気がします。
更に頭を働かせて、どんな気象条件ならどんな写真が撮れるのか。
ただ目の前の光景を収めるだけではなく、想像して自ら創り出して、その瞬間を自分で掴みに来る必要があります。
受け身で撮る写真と、自分で”創りだす”写真は、やはり違うと思います。
この話は、知人の写真家の言っていたことです。
そして撮られたこの写真は果たしてどうか。
まだ本格的な冬が始まる前の11月の終わり、この時期なら雲海も期待できそうだと思ってやって来ました。
甲府盆地越しも頭に浮かびましたが、どうも嫌な雲に阻まれる可能性もあり、リスクが大きい。
一方で静岡のこの場所、この風向きならば大丈夫。
むしろ”向こう”に雲が出たほうが雰囲気が良いはず。
雨量と気温の変化から、雲海の量も期待できる。
全てはイメージ通りとなりました。
付近にはいくつかのポイントがありますが、こちらでは初めての撮影。
雲量が多くないと画にならない場所です。
一応、狙い通りの写真にはなったと思います。
この日は3箇所の異なるポイントをテキパキと時間により移動しながら撮影しました。
全てが時間帯にマッチした作品になり、我ながら見事なフットワークだなと思ってしまいました。
これはその2箇所目のものです。
アップロード日: 2014年12月25日