長らく温存していたお気に入りの一枚です。
舞台は6月の南アルプス観音岳。
南アルプスの一般的な登山シーズンは雪のない夏で、
その時期には雪の乗った富士山を望むことができません。
「アルプスから雪のある富士山を」という思いがあり、6月に挑戦することにしました。
この時期、ちょうど林道が開通するタイミングで、前日に国師ヶ岳へ登山していました。
そちらもまだ登山道に雪が残りやや苦戦しましたが、もう雪が多い時期ではありません。
そして国師ヶ岳から、この観音岳を望遠レンズで覗き込んで、
雪がどれくらい残っているか確認し、「これは行けそうだ」ということになりました。
朝は国師ヶ岳、そしてその夕方にはそのまま薬師岳まで登っていました。
今思うとなんて元気なんでしょうか。
そして稜線で一晩を明かして、観音岳で朝を迎えることに…
その朝は、素晴らしい朝焼けとなりました!
天気図などを見るとある程度は期待していたのですが、
予想以上のパーフェクトな朝焼けでした。
青と赤が天空で入り混じり、視界一面が紫色となりました。
1焼けから2焼けまで見事な色が続き、正にサプライズの朝となりました。
南アルプスという秘境から、雲海・朝焼け・冠雪の富士と滅多に見ることのできない貴重な光景です。
アップロード日: 2016年4月13日