雲海に包まれる河口湖と夜明けの富士。
空のブルーが特に印象的な夜明けでした。
雨上がりで風が落ち着く好条件で、雲海が発生した夜でした。
前夜は南寄りの風があり雲海が高かったのですが、
深夜~朝にかけては北風になり雲量が減ってしまったのが残念でした。
もう少し雲が濃いと麓の余計な灯りも隠してくれたのですが…。
御坂の稜線は北からの風が吹き付け、
気付けば湿った冷たい風でザックなどにも霜がついていました。
このショットは、明るくなり始めてから2発目のバルブ撮影。
PLフィルタを効かせた状態で撮影しており、空の青が濃くなりました。
(広角のため、少々ムラにはなっていますが。)
富士山の背後を流れる雲も非常に良いアクセントですね。
星の軌跡まで気にするなら、もう2~3倍のシャッター時間が欲しいところでしたが、
明るさが刻々と変わるこの時間に長時間のバルブは危険度高。
うっかり長くやりすぎると露出オーバーとなってしまいます。
(今では、バルブ中にプレビューが見られるデジカメも出ているんですが、
ニコンがそんなマニアックな?機能を取り入れることは叶うのでしょうか…。)
このシチュエーションでは、光を映し出す雲海も印象的ですが、
個人的には新雪で白く化粧した富士山の姿がとても美しく感じられます。
こってりと雪が乗り、夜明けの空に白がひときわ輝いています。
温かい雨だったので、6合目、7合目あたりの雪の薄いところでは雪が溶けて地肌が露出していました。
実はブルーが綺麗に出たのにはちゃんと理由があります。
この日は空に薄雲が漂っていたものの、朝焼けはほとんどなし。
朝焼けが来るような状況では空はオレンジや赤に色づくことが多いですが、
朝焼けが不発の場合は逆にそういった光を遮っているので、
遠くから青の反射だけがじわりとこちらまで伝わってきます。
東の空がよく晴れていたなら、このブルーは出せなかったでしょう。
アップロード日: 2016年4月11日




