塩見岳西峰より望む富士山の手前には、いくつもの稜線が連なります。
塩見岳からの特徴的な光景ですね。
初めての塩見岳、もちろんどんな眺望になるかは事前に調査して行きましたが、
改めて「なるほど、こういう稜線か」とじっくり観察しました。
一番手前の稜線は、すぐ隣(2~3分ほどで到着)の東峰から伸びている稜線であり、
東峰まで行くとこの稜線は視界から外れます。
残念ながらこの日天気が良かったのは、満月の下の真夜中のみ。
夜中は雲ひとつない快晴となり、朝に期待したのですが、
空が明るくなってくる頃に、驚くほど一気に雲が沸きました。
さっきまで快晴だったはずなのに、「あれ?いつの間に!?」と驚くほどのスピードで状況が変化してしまいました。
周囲の山は次々と頭に雲をつけ、ついに自分も雲に飲み込まれてしまいます。
右から次々に雲が湧いて視界を遮ります。
なんとか雲が切れた瞬間に、富士山を狙います。
これが一番雲の邪魔がなく、スッキリ撮れたうちの一枚です。
今回の曇りの件で、気象についてまたひとつ学んだ気がします。
冬の北風は北アルプスなど北部の山に雪を降らせ、それ以南では空気が乾いて晴天になりやすくなります。
同じように湿った西風が吹いた時、南アルプスに雲が湧いて雨雪を降らせ、それ以東では晴天になるのかなと。
つまり富士山周辺の気候は、南アルプスを通過した後の風が通るということ。
逆に南アルプスは、富士山より天気が悪くなることが多いんじゃないかと。
いつも富士山周辺で撮影している時の感覚で天気図を見ていましたが、
自分が南アルプスまで来ると天気図の見方が変わってくるんだな、と痛感した限りです。
アップロード日: 2014年6月17日