河口湖から望む秋の富士山です。
先日は北岳に5日の山籠りなど、山からの撮影が増えていました。
富士登山がキッカケで富士山撮影にハマった私としては、やはり山が好きなんですが。
山麓の忍野村に引っ越してからは、やはり周辺の山麓地域は頻繁に撮影フィールドにするようになりました。
今回は久々に山麓で、河口湖湖畔からの撮影となりました。
秋の富士山といえば”前髪パッツン”などとも呼ばれる一直線の冠雪。
夏は雪のない姿、春は雪解けの模様、秋はこのように一直線。冬になると「よく見慣れた富士山」という感じでしょうね。
それぞれの季節に味があり、雪の形を見ただけでも季節が分かるのが山の面白いところ。
今年は夏から猛暑や急な冷え込みなど極端な天気が多く、冠雪も早いのでは?と予感していましたが当たったようです。
しかもよく見ると山頂付近はかなり深く積もっており、今シーズンはもう溶けそうもありません。
10月の14日あたりから比較的しっかりとした冠雪があり、その後も溶けずに残り続けているというのは異例のような気がします。
例年、11月頃にならないと着雪が安定せず根雪にはならないのですが、今年は10月の”初雪化粧”からは溶けてしまうことがありません。
山籠りなどが続き近場からなかなか撮れていなかった冠雪ですが、ようやくしっかり撮れました。
10月19日頃の雨で、まるで冬のように森林限界までガッツリと冠雪して一気に秋を通り過ぎてしまったのですが、前日の10月27日に上がった雨で、再び下の方の雪が溶けて境目がフラットな状態に。
これぞ秋の富士、というところです。
深すぎず浅すぎず、絶妙なラインの冠雪。
晴れの日が長く続いたり、一度雨が降ればまた様子は変わってしまいます。
だから秋の富士は儚い。そのときしか見られない様子なのです。
”期間限定”と言われるとつい急いでしまうんですよね。まるで女子ですね。
この朝は雲海になるかならないかという湿度の高さもあり、しかし下界からも晴れ間がある様子でした。
湿度があると光の色も濃くなり、作品になりやすいですね。
ライブカメラでも様子を見ていたのですが、ちょうど五合目あたりに雲がたなびいていました。
ちょうど夜明けの時間にこの雲がどうなるかはわからないものの、可能性としてはあるってことで。
雲は出たり消えたりと変化していましたが、結局日の出の時間もそのあたりに少し雲が出ていました。
ちょっとした雲なんですが、この雲があるかないかで印象は変わってくるもので。
こういうのは本来偶然撮れるもので狙って撮るものではないとは思うのですが、今回はうまくはまってくれてたなびく雲がセットで撮れました。
本当に大した雲ではないんですが、ないよりはあったほうが雰囲気が良いです。
まあ自然相手だからこそ、狙い通りに撮れたり撮れなかったり、狙ってなかったものが撮れたりして、なんでも便利で思い通りになってしまう今の世の中だからこそ、不確定な要素には楽しみを感じるんだなぁと思ったりしながら撮影をしています。
アップロード日: 2018年10月28日