山中湖からのダイヤモンド富士です。
雨上がりで北風が吹いた日の夕方に撮影。
抜群の気象条件での撮影でした。
先日、「冬の絶景!山中湖で”ダイヤモンド富士”を撮影する方法」という記事を書いたこともあり、自分でも撮影に行きたくなってしまいました(笑)
この記事を見て来た人がいたかいないかは定かではありませんが、
1時間半ほど前に現地入りするも既にベストポイントは三脚が立ち並び入るスペースがありません。
偶然見つけたスペースにするっと入り込みスタンバイし、この時を迎えました。
今年は暖冬となっており、なんとこの時期に山中湖のどこも凍っていないという異常事態。
例年であればこの時期は前景が氷や雪となっていたかもしれませんが、
波打つ湖面に光を映して撮影することができました。
記事にも書いたとおり、山中湖での夕方の逆さ富士を狙うのは非常に難しいです。
ましてや冬型の気圧配置で風も強かったのでなおさらです。
太陽が落ちるタイミングを前に、いろいろ構図を調整し試行錯誤していましたが、
最終的には富士山をセンターに置かない構図を取りました。
好みもあるでしょうが、個人的にはこれが落ち着くように感じました。
(必要であればトリミングすれば良い。)
パッと見ではただの「ダイヤモンド富士」以上のことはない写真ですが、
細かいところに注目すると少々面白い点がいくつかあります。
まず湖面の輝きは、手前だけにあり向こう側は暗くなっています。
実は湖の向こう側はここよりも先に日が沈むので、もう影になっているのです。
もう一つの面白い点は、富士山の左下に見える影。
これは山中湖の遊覧船です。
どうやらあそこからダイヤモンド富士を鑑賞したようなのですが、
ちょうど鑑賞が終わって引き返す際、ターンしているのでちょうと縦になっています。
白鳥の形をしている遊覧船なのですが、縦なのでその形がわからなくなっています(笑)
やはりあちら側のほうが日が沈むのが早いので、
こちらで「ジャスト」のタイミングで、向こう側ではもう鑑賞が終わったということでしょう。
また最後の着目点は、富士山左側に照らされた丘の部分。
やけに白く輝いているようですが、おそらく1週間も前の「雨氷」がまだ木に残って反射しているようでした。
この辺りの気温は低いので、長いことキープされていたみたいです。
それにしてもこのダイヤモンド富士というやつは、久々に撮影しましたが難しさがありますね。
なんといってもシャッターチャンスの短さ。
沈む間際の変化は非常に早く、ものの10秒くらいで急激に変化します。
そのタイミングだけは逃さないように集中しなければなりません。
気象条件にもよりますが、この距離からのダイヤモンド富士では
太陽が大きめで撮りたいか小さめで撮りたいかによって構える場所が違います。
多くの人が私より右側に集まっていたのですが、
右側の位置では太陽が大きいときにちょうと山頂センターを通過します。
一方で太陽は右下へ移動していくため、半分以上沈んで光が小さくなる頃には
早いタイミングより輝きはだいぶ右側へ移動します。
このタイミングでの撮影を望むなら、左側にポジションを取らなければなりません。
この日はヌケも良く、太陽が沈んでからも輝きが比較的強かったため、
もっと左にポジションを取り、太陽がだいぶ沈んだタイミングで
山頂センターに太陽が来るようにして撮るのがベストだったのではないでしょうか。
この写真も微妙にですが右寄りでの撮影です。
私より左側の”ベストポジション”は、比較的人が少なく空いていましたよ。
ダイヤモンド富士では、人だかりに惑わされず自分の狙ったポジションを取ることも大事です。
アップロード日: 2016年2月12日