数年前から撮りたいと思っていた夜景がやっと撮れました。
安倍川を挟み、静岡市街をメインとした夜景が一望のポイントです。
冬型でしっかりとしたヌケも期待できそうなことから、ちょっと遠いですが足を伸ばしました。
快晴での撮影チャンスは比較的多く、年に20~30日くらいは似たような写真を撮るチャンスがあると思います。
ピンポイントのダイヤモンド富士、ピークが数日しかない桜や紅葉、降雪直後でないと取れない樹氷、絶妙な気象条件が必要な雲海や朝焼けなど、「今日しかない」というようなシチュエーションが多々ある一方で、非常に狙いやすいのがこうした夜景です。
よって「いつでもいいや」と思ってしまい、なかなか重たい腰が上がらないのです。
これが富士山カメラマンの事情ですね(笑)
普段撮影をしな人であれば「雲ひとつない空で素晴らしい」と言うでしょうけど、カメラマンは裏腹なことを考えています。
とはいえ、ひとまず狙い通りの快晴で撮影出来たことは満足です。
F8のISO100をベースにシャッター速度を計算しながら撮影していましたが、
ベストタイムで撮れた写真はたった1枚。
前後のカットは夜景と空のバランスが崩れていて、この1枚だけが適切でした。
そういった意外とシビアな条件の中で撮れたこの一枚ですが、
あろうことかピンボケをやらかしました…。
疲れていてピントを合わせ損ねたか、あまりにも手前側で合わせすぎたか、
もしくはピント合わせ後にズーム操作をしてしまったです。
集中力の欠如が原因か?
手前の夜景にはしっかりピントが来ていますが、富士山がボケてしまいました。
とはいっても、長辺3000px程度にリサイズすると分からない程度です。
SNSでは問題ありませんが、大きなプリントには耐えないでしょう。
この場所はもう卒業!とも思ったのですが、やり直しリベンジ戦の可能性も出てきました。
また、ヌケはだいぶ良い方ではありましたが、少し白く霞んだ様子もあり、
「100点のヌケ」とは言えなかったようです。
寒気が入り込み、冷え過ぎたことが原因と見てます。
前々日の雨や雪の水分もあったでしょうし。
細かいことはいろいろと考えられ、次なる課題となりますね。
ところで実はこの写真には1つの良いポイントがありまして。
じつは、撮影中に新幹線が通ったらしく、新幹線の線路に光跡が残りました。
これがあると夜景のバランスを引き締めて整えてくれ、賑やかにしてくれます。
狙ったわけではありませんでしたが、これは良い誤算でしたね。
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それから、安倍川の描写について。
akkoakkoさんと話した際に「安倍川の存在が良い」と言っていたのですが、
彼の写真を見るとその秘密がわかったような。
【PHOTOHITO】akkoakkoさんの写真
http://photohito.com/photo/4160602/
実は撮影時期が3月下旬で、太陽が富士山に近づいて逆光気味になるのです。
そのおかげか安倍川が良く輝いて存在を主張しています。
私の写真は、夜景の輝きに負けて、川の存在感はないですね。
撮影時期により、似ているようで違う表現の写真が生まれることもあるわけですね。
細かいところで、ひとつひとつが勉強になります。
アップロード日: 2015年2月4日