「虹と富士山」は”奇跡の光景”であると思っていたのですが、この夏2回目の遭遇となりました。
先月にも撮影に成功し、大変反響をいただきました。
あのイメージがまだどこかに残っていた、今回も同じ台風一過でした。
今回は勢力が強く非常に遅いスピードで日本を縦断していった、台風5号。
午前中は雨で昼ごろから回復してきました。
多くの人が逆光で夕焼けを狙うと思われましたが、私は赤富士が撮りたかったのではじめから西へ行く予定でした。
台風が北へ抜けていっているため湿った風が入りやすく、怪しい雲行きに。
あまり期待はせず周辺を車で走っていると、一度は上がっていた雨がまた強くなりました。
しかし、富士山は見えている。
天気情報を見れば、西から晴れ間は確実に広がっているし、光は入りそう。
雨が降っているなんて「虹はほぼ間違いない」と確信できる状態でした。
現地に入り「そろそろか」と思っていると、あまりにも予想通りに虹が出現。
みるみる大きくなって、富士山を囲むアーチが完成しました。
もちろん、富士山が中央に来るように狙ってポジションを取っていました。
7月5日の前回の虹と富士山は完全なる”マグレ”でしたが、
今回は全てが想定通り、狙い通りの展開に。
あとは富士山がスッキリと出てくれれば100点満点でしたが、
撮影中は雨が降っていました。
雨が上がったのは虹が消えて暗くなり始めた頃。
今回は写真にこのような光景をおさめられたのは大収穫ではありますが、
肉眼で見るこの光景のほうがずっとずっと感動的でありました。
虹は眩しいほどに光っていて、顔を上に向けないと見えないほど高く架かったアーチ。
左右まで見事なほどに輝いていて、首を左右に振らないと一度に視界に入らないような虹。
空は夕焼けで不気味な色に染まっているし、その真ん中には神々しく富士山がいます。
なんという光景でしょう。
残念ながら、この写真を見ても、現地で見たあの興奮には程遠いかな。
どうしても写真を撮ることに夢中になってしまいましたが、
もう少し肉眼でしっかりと見ておけば良かったと思える光景です。
アップロード日: 2017年8月8日




