田貫湖より望む朝焼けとआさ富士の写真̌̎水辺のオーケストラ̏ - 田貫湖・朝霧高原・天子山塊周辺エリア࿸静岡ݼ࿹̍

『 水辺のオーケストラ 』

★★★★★

ほぼ完璧な条件で撮影できた、感動の朝焼けのピークです。

半月以上の天候不順から一転、富士山の機嫌が良い日が連続しています。


前日時点では薄雲の広がり方が読めなかったので、ここまでの朝焼けは予想していませんでした。

ところが珍しくPM2.5が少ない日が続いていたため、いずれにせよ富士山はスッキリ見えるだろうとの期待がありました。

夜中に目を覚ますと、薄雲が空に漂う展開から、朝焼けの期待はすぐに芽生えました。

上層の雲はどうやら少し離れた前線の影響もあって発生しているようで、前線が徐々に接近してくる展開からすると、雲が消えるよりは、増える方向に動くだろうと予想。

そして東に雲は少なく、何よりヌケが非常に良いことから、少しでも雲が残ればいい色にはなるだろうと思えました。
あとは、日の出の頃に東に雲が増えて不発に終わる懸念があったくらいで…


撮影場所は、夏しか撮れない「赤富士」を狙って東にするか、
強烈な逆光の朝焼けを狙って西にするか、悩みました。
山中湖か、田貫湖か。

ここで発生している雲の見た目からして、比較的高層に雲が漂っているようで。
およそ上空5000~6000m前後の雲だと思うのですが、高い雲は焼ける時間が早いので、赤富士とタイミングが合いません。

つまり今日は赤富士を狙うよりは逆光の朝焼けを狙うほうが良くなる可能性が高い、ということで西側に決定しました。

もちろん、不確定要素もあるので最後にはどうなるかわからないと思いながらも現地に向かったわけですが、結果的に全ての判断が吉と出たということになります。


また贅沢な悩みながら、雲が全体に広がりすぎると、空全部が真っ赤になってしまい、表情が付かないというケースもあったりして。
6月23日は素晴らしく強烈な朝焼けにはなったものの、田貫湖から撮影していた人は「雲に表情がない」と少し不満を口にしていた人もいました。

もちろん朝焼けは綺麗で素晴らしいのですが、写真としてより美しく見える朝焼けは、
雲に表情があり、また青と赤が混じり合った空のほうが、より見応えがあります。

よく、全部真っ赤なほうが良いというカメラマンがいますが、私は一画面に青と赤が同居している朝焼けのほうが、好みです。

そういうわけで、この朝焼けは見事に青と赤が配されて、理想的な状況になったわけです。
画面全体が赤だと、フィルターやホワイトバランスで全体を色被りさせたものとあまり区別がつきませんが、青と赤があるということは、青いところは青く、赤いところは赤いということがより際立つと思っています。


この日の問題は、カラス。

夕焼け空にカラスが鳴きながら飛んでいくシーンは誰もがイメージにあるかもしれませんが、
カラスは不思議と、空が赤く焼けているときにたくさん飛びますね。
ピーカンの朝はほとんど飛んでこないのに、焼けると飛ぶんですね。
カラスの本能的な性質が何かあるのかもしれません。

超広角撮影でしたので、画面に入ってくるカラスには注意しながら撮影しました。
とはいっても、カラスゼロで撮れたカットはなかったかもしれません。


今朝は、焼ける期待が高かったので、日の出の1時間半前から到着してスタンバイをしていました。

暗いうちは少し風があり、少しでも逆さ富士が出やすいようにと、最初は奥まったところに三脚を構えていたのですが、1焼けが来た時点でかなり期待値が高まり、超広角で撮影できる場所まで移動。

結果的には朝にかけてどんどん風は収まって湖面は穏やかになり、絶好でした。
水鳥には少々悩まされましたが、ピーク時は問題なく。

本当に湖面の状態や雲の様子まで、ほぼ全てが完璧。最高でした。


いろいろな形で記録を残したく、スマホで写真を撮ったり、インスタグラムのストーリーも投稿しながらの撮影で、本当にバタバタ。

それでも朝焼けのピークはほんの1分程度か、慌ただしかったです。


写真でも素晴らしい景色でしたが、もちろん、目で見て体で感じるのが最高の体験です。

大自然が奏でる、壮大なスケールのドラマです。

ただただ流れ作業のように写真を撮っていると、たまに「自分は何のために撮っているんだろう?」と思ってしまうこともある。

でも、こんな日のために撮っていると!強く実感した朝でした。

数年に一度しかないような、こんな景色を、最高に美しい場所で迎える。

それは、日々、可能性がありそうな日に、現地に足を運ぶしかないのです。

こんな景色を見られたというのは、自分は幸せなんだなって思います。

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アップロード日: 2017年8月25日

自己評価: ★★★★★

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