空に様々な虹が出ていました。
この日は南西風で笠雲や高層の薄雲が発生していた日。
太陽の付近に発生する「彩雲」にばかり気を取られていると、
知らぬ間に空高くに虹がかかっていました。
超広角レンズで撮影しているのですが、一番上の虹はほぼ90度上を見上げたような位置に見えていました。
上を見上げないと気付かなかった。いつから出ていたのだろう?
写っているのは、一番上の色濃いものが「環天頂アーク」、
その下に隣接して大きく弧を描いているいるのが「上部ラテラルアーク」、
この2つの隣接点と太陽のちょうど中間あたりに薄くあるのが「タンジェントアーク」であります。
私もまだ、調べないとどれがどれだか説明できないでいます。
どれも貴重な現象。
こういった現象を総称で「大気光学現象」というようです。
他にもこの日は「日暈」や「彩雲」も見られ、なんとも贅沢な一日に。
こんなにも色濃い環天頂アークはなかなか見ることができないし、
上部ラテラルアークというものは見るのも初めてでした。
微妙な雲の出方によって、濃さが違ったり、
またどれか一つしか見えないこともしばしばあります。
摩訶不思議な天体ショーです。
ただし「写真作品」としては、まとまりに欠けていまひとつかなと思います。
環水平アークや上部ラテラルアークは太陽から離れた高い位置に出るため、
富士山と遠くなってしまい構図が間延びしてしまいますね。
太陽が沈めば虹と富士山をもっと近づけて撮影することもできるのか?
でも日が暮れて暗くなってしまえば虹は見えづらいか?
もっと富士山を大きく写すには、もっと富士山に近づいて撮らなければいけない?
いろいろな想像が膨らんできます。
ただ「珍しい現象が撮れた!」というのと、「作品として素晴らしいものができた」というのは別物で、
記録的な側面と作品的な側面はハッキリわけて考えるようにしています。
いつか記録的にも作品的にも素晴らしいものを撮ってみたい。
アップロード日: 2017年2月2日