南アルプスから望む赤富士です。
ここのところ、誕生日を富士山頂や南アルプスで過ごしています。
この日の夕暮れは綺麗な赤富士が祝福してくれました。
小河内岳避難小屋には、たった一人で宿泊です。
天候不順の9月を経て、ようやくまとまった晴れ間が出た天気に。
南アルプス山域でぜひ一度行ってみたかった小河内岳に向かいました。
とくに天気は気にせず、「とにかく晴れているから富士山は見えるだろう」という感覚。
初めての場所だったので、絶景を撮るよりはまずはその場を踏むことが目的でした。
しかし結果的には良い赤富士に出会います。
この日は高層に雲が湧いていて、夕焼けとなりました。
神奈川の湘南方面から撮っている仲間もおり、そちらも素晴らしかったのですが、
西側の2800m、こちらからも良い赤富士を見ることができました。
正直に言ってヌケは悪く、霞んでしまっていたのですが、現像で少し救済しています。
ただ、山並みを表現するにはこれくらいの霞も悪くないものです。
なかなか富士山に雪がつかずヤキモキしていたわけですが、
一方で「赤富士」を狙うチャンスとなっています。
今シーズンは西側から夕方の赤富士をよく狙っています。
南アルプスからの赤富士は、ある一枚の理想的な写真を見ており、劇的なシーンを狙ってはいるのですが、なかなかヌケが悪くて思うように撮れません。
9月の赤石岳からは、チャンスかと思いながらヌケが悪くパッとしませんでした。
http://fujisantotomoni.jp/photo/Nz1M42e14N
10月に入り、同じ角度の朝霧高原からは強烈な赤富士が撮れましたが、願わくば南アルプスの高山から撮ってみたい…
http://fujisantotomoni.jp/photo/LAKOmEy1sZ
そして今回を迎えたわけですが、やっぱりヌケ悪し。
ただ、夕焼けはついてきました。
実は「赤富士」が濃く染まる条件としては、朝焼けや夕焼けがセットになっていると良いのです。
良く晴れ渡っていたほうが太陽光が強そうな気がしますが、
実は雲の反射光と太陽光が合わさったときこそが一番富士山が真っ赤になるのです。
今回は、夕焼けはあったもののヌケが悪く。
麓にいればもっと強烈だったかもしれないですが。
一度、朝焼けや夕焼けとあいまった強烈な赤富士を見てしまうと、
快晴での赤富士では満足できなくなってしまいます。
今回はひとつ収穫となったと言っても良いでしょう。
アップロード日: 2016年10月28日