東京湾越しに望む富士山です。
3隻の貨物船がアクセント。
この日は、前日の千葉・木更津での撮影の帰り道。
前日にダイヤモンド富士の撮影も成功し、さっと帰っても良かったのですが
貧乏性で1旅で2回の撮影をすることにしました。
前日から雲が広がっており、富士山の西側に回って朝焼けを狙うのも良さそうでしたが、
千葉から山梨や静岡まで大移動するのはちょっとさすがに遠くて心が折れそう。
海ほたるPAで睡眠を取り、深夜に様子を見ると
上空の薄雲は広がっているもののあまり量が多くなく、朝焼けしても弱いかと。
ここからの夕景は撮影したことがあったものの、
順光での撮影は経験がなかったので一度撮ってみたい光景でした。
夜明け頃、富士山方向を見てみると全く富士山の姿なく
撮影できず撃沈かと思いましたが、なんとか撮影できました。
この日は湿った空気が入り風も弱かったため、
霞が地表付近に滞留している状態。
非常にヌケは悪かったのですが、ただヌケが悪いのではなく
下方がガス状になって見えているのが、非常に良かったです。
狙ってもなかなか撮れない光景でしょう。
非常に薄かった富士山も、朝陽に照らされると少しは浮かんで見えてきました。
よく見ると非常に薄いものの、ベイブリッジやランドマークタワーもとらえています。
前景が海だけだと少し物足りなくなるのですが、
ちょうど富士山の手前を通りかかる船が3隻。
同時に富士山のちょうど前を横切るというタイミングがあり、
ここぞとばかりにシャッターを切りました。
ただ霞んでいるだけの遠景に、だいぶ重要な要素を添えてくれたと思います。
偶然の産物ですね。
ヌケは非常に悪かったので、現像時にヒストグラムの無駄を切り落として仕上げ。
さほど違和感もなく自然な仕上がりになったことに満足しています。
空には、朝焼け予想どおりの薄雲が広がり(富士山の東側には雲がほとんど少なかった)、
ガスで隠れた幻想的な街の雰囲気、船のアクセントとかなり面白い要素を含んだお気に入りのショットになりました。
アップロード日: 2016年3月21日




