精進湖より望む夜明けの一枚。
晴れの日が続いていても、少し南風が入ってくるような日には、雲が出やすくなります。
この日も朝には南風が強まり、ちょうど雲が出てくる頃かな?と思い撮りに出ました。
見事思惑通り、快晴だった空にチラホラと雲が出現してきました。
こういう展開は、天気予報だけ見ていてもダメで、天気図や風向きを観察する必要があります。
まだほとんどが晴れている空に、少しだけ湧いた雲。
ちょうど富士山の頭上を通りかかろうとする細月の周りを囲むように、小さく群れを成していました。
雲はすぐに流れ、大きさも濃さも変化していきます。
何枚もシャッターを切りましたが、画面にバランス良く散らばって、
まとまりのある構図になったのは、この1枚だけ。
笠雲などもそうですが、風景写真でも、動きのあるものは非常にチャンスが少ないものです。
他には湖面のゆらぎ、ダイヤモンド富士、海の波などもそう。
連続してバシャバシャとシャッターを切っていても、使えるのは1枚だけということもしばしば。
このシーンもそういった状況でした。
夜明けの時間でシャッター時間を要することもあり、前後のカットはバランスが悪く、本当にこの1枚のみです。
ちょうど夜が明けてくる空に、中央の月、逆さ富士、そして雲が良いエッセンスになり、画面がまとまった瞬間でした。
風景写真も奥が深いです。
アップロード日: 2017年2月26日