大山行男氏の写真に憧れ、登山経験が少ないながら登ってきた6月の富士山頂にて。
富士山の最高地点である「剣ヶ峰」から山頂火口を覗き込むと、
正面が北東の方向となり、それは夏至の頃の日の出の方向と重なります。
憧れの写真の通り、山頂にはまだまだ雪が多く残ります。
もちろん、登山道にもたくさんの雪が残っていました。
まだ夜明け前の山頂に辿り着くと、やはり夏とは違い強い風が吹き抜けていました。
素早く撮影を始めようとザックを雪の上に置いたところ、
急に吹いた風で、重たいレンズが入ったままのザックが雪の上を滑り出した…!
慌ててザックを掴み事なきを得ましたが、あと少しで崖の下へ15万円もするレンズとザックを落としてしまうところでした。
ザックがなければ、撮影に使っているカメラや三脚はどうやって持って下山できたでしょうか?
…それがこの日の悪い思い出です。
薄雲が張り詰めた空が明るみ始めると、文句なしの朝焼けが迫ってきました。
日本一の頂で見たこの日の朝焼けが、私が幾度となく体験してきた朝焼けのNo.1です。
この写真はピーク前の1焼けの状態で、まだ夜景も残っています。
自然の素晴らしい表情を目の当たりにしているわけですが、
雪面には人が通った足跡やスノーボーダーがつけた跡が残っており
写真としてはパーフェクトとはなりませんでした。
アップロード日: 2016年5月16日