富士山撮影旅行の4日目の朝でした。
頑張った割にはあまり良い写真が撮れずに落ち込み気味。
ロケハンを含めた連日の登山で体も疲労気味で…
天気が良ければどこかの山にでも行こうと思っていたのですが、
夜な夜なライブカメラをチェックしても、どうも曇りがちでイマイチ。
仕方ないので精進湖にステイして朝まで寝ていました。
朝になって日が差し込んでくると、秋の爽やかな風がとても心地良かったです。
もやっとしていた富士山も雲が取れて、美しい表情を見せてくれています。
いい写真は撮れなかったけど、美味しい空気と爽やかな日差しに、
とても癒やされてパワーを貰えた朝でした。
連日の疲れもあり、そろそろ帰ろうかと道路に出たところで、
前夜に見つけていたコスモスに再び対面。
せっかくなので撮っておくことにしました。
爽やかな空気感の伝わる、秋らしい一枚となりました。
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撮影に関してはいろいろ思うところが。
スマホでは上手く撮れるのですが、一眼レフだとなかなか難しいものです。
パンフォーカスにしたい場合は大きいカメラほど不利です。
スマホと一眼ではいろいろ違う点があります。
まずはスマホのほうが富士山にもコスモスにもピントを合わせやすい。
これはもう構造が小さいスマホカメラのほうが圧倒的に有利です。
一眼で両方にピントを持ってくるのは難しく、F22まで絞ってもコスモスが近すぎるとパンフォーカスは無理だったりします。
また、F22まで絞ればセンサーゴミも写ってくるので後処理が大変になることが考えられます。
絞って撮るにはシャッター速度が長く必要になり、せっかく一眼で撮るわけなのでISO感度もヘタに上げられません。
すると三脚を出さなきゃならなくなります。
それから、スマホ写真はあまりコントラストを上げたりしませんが、一眼では最終的にコントラストを強めて仕上げることが多いです。
そうすると、空の露出と草花の露出の違いから、両方を同時に表現することが難しくなります。
RAW現像時にもある程度対応できますが、場合によっては撮影時にハーフNDフィルターを使用するなどしなくてはなりません。
それから構図の取り方も難しい。
スマホで撮る写真は、多少の不要物や人工物が写り込んでも、気にして見るものではありません。
一眼で撮った写真は、その画質を活かす意味で、隅々まで隙のない写真が望まれます。
そもそもスマホと一眼では用途が違うということが根本にあります。
よって、一眼で構図を取るときは人工物が写らないように、車や人や看板を避けながら花を配置しなければなりません。
そんなこともあって、この写真は縦構図になりました(笑)
またスマホは軽くて、歩きまわって自由自在に構図を選べますが、
一眼レフは重くて構えるのも一苦労。
ましてや三脚使用となれば、シャッターを切るまでに何分も掛かるでしょう。
てなわけで、これは手持ち撮影(笑)
ゆえにF22に絞ってパンフォーカス、なんてことは諦めて、
絞りはそこそこで富士山をぼかした表現としました。
パンフォーカスはスマホに任せた!(笑)
そういうわけで、パッとコスモスを見た瞬間にこれだけのことが一瞬で頭をよぎったわけです。
結局、スマホで撮影したものはツイッターで多くの人に見ていただき、
一眼で撮ったものは、このようにじっくり鑑賞できる作品として掲載するということになりました。
iPhoneのカメラだって侮れないですよ。
ようは、使い分けです。
アップロード日: 2014年9月15日