河口湖上空の大雲海、真夜中のシーンです。
新しく購入したレンズのデビュー戦となりましたが、
いきなり本領発揮の素晴らしい展開となりました。
雨上がりで風が穏やかとなり、南風で湿度が高まったところに
北風がゆるやかに吹き込んでくる、また移動性高気圧に覆われる展開で
理想的な雲海発生が予想されました。
富士五湖あたりは確実にガスと読んでおり、精進湖方面も検討しましたが、
ライブカメラなどの映像を見ると雲海が高い可能性もあり、
より標高の高い御坂をチョイスしました。
この時期は例年雪が残るため道路は通行止めでしたが、
そのぶん混雑はなく、歩いて現場に向かいました。
到着すると、雲海に浮かぶ富士山を肉眼でも確認。
久々に興奮の高まるシーンでした。
さっそく新レンズを取り出して撮影スタート。
本来は天の川を狙いに来たのですが、まだ上空に薄雲があり星が見えないので、
雲海を主題にした撮影に励みます。
さすがF1.4のレンズは明るくて最高です。
ファインダー像が明るいので暗闇でも構図が決めやすいし、
わずかな光も拾ってくれる&ボケが大きいのでライブビューでのピント合わせもしやすい。
そして構図確認にしても、本番シャッターにしても、短い時間で撮影できるのが強いです。
古くからの撮影手法では、夜は長時間シャッターのバルブ撮影が当たり前でしたが、
近年はむしろ夜もさほどシャッター時間をかけない撮り方が増えてきています。
結局この日は夜明けまでバルブ撮影せず、ずっと感度高めで撮影していました。
絞りを開ければ解像度や周辺光量が犠牲になりますが、
やはり一番気にしたいのはISO感度かもしれません。
好みに応じて人それぞれのトレードオフの着地点があると思いますが、
今回撮影してみて、開放気味での撮影も十分アリだと感じました。
F1.8、30秒、ISO400でここまで写るのはかなり感動的でした。
ISO400のノイズの少ない画像に、シャッター30秒であまり動いていない雲海。
夜の雲海が波打つ表情がここまで綺麗だとは。
今まではバルブ撮影で雲海を平均化していたので、新しい表情を見た気がしました。
明るい単焦点レンズは夜の撮影の素晴らしきお供です。
アップロード日: 2016年4月7日