標高およそ2900mにある北岳山荘から望む夜の富士山です。
心身ともに疲れ果てながらも撮影した渾身のバルブ。
2泊の予定で臨んだ北岳登山でしたが、欲張ってもう一泊し、3泊目の夜のこと。
山奥ゆえ、月光がないとかなり暗くなってしまうことにも気付き、
月光で撮影できるチャンスは23時頃まで。
しかし日中から北岳周辺はずっとガスにまみれ、しかも強風。
3泊目も富士山が見えないで終わるのか…?と不安でいっぱい。
チャンスを逃すまいと、最低でも30分に一度はアラームをかけながら寝て、
窓から様子をうかがいます。
何度も寝ては起き、寝ては起き、と繰り返してロクに休めない夜。
すると願いが通じたのか、突然ガスが晴れた!
確かに遠くに富士山らしきシルエットが見える。
慌ててカメラをセッティングして撮影にとりかかります。
部屋には2名の相客がいて、迷惑にならないよう一度は外に出て撮影を始めたのですが、
あまりの暴風でこれは落ち着いて撮影できないと…
ワンカットだけ撮影して部屋の中に戻りました。
その後は、相客の迷惑にならないよう、端の窓から夜通しの撮影となりました。
真夜中の北岳から望む光景は、全てを飲み込むような荒れ狂った雲海。
その先にしっかりと富士山が佇んでいました。
このまま朝まで撮影を楽しみたいところでしたが、
次第に雲が増えて再びアウト。
朝はガスに包まれ、富士山を望むことはできませんでした。残念!
アップロード日: 2014年10月9日