紅富士とパール富士のタイミングが合うのは、珍しいといえば珍しい現象です。
天気が良ければ、月に数回ほど観測のチャンスがあるかもしれません。
これは御殿場市で撮影に成功した紅富士+パール富士です。
私にとってはこのタイミングで狙えたのは初めてで、一つの大きな収穫でした。
事前に月が沈む位置のシミュレーションを行いましたが、
実際に富士山がよく見える場所を探して、夜中から現地をウロウロ。
また、富士山に近づくと月が山頂に掛かる時間が早くなり、日の出に対して早い時間になり、
逆に富士山から遠ざかると月没が遅くなり、日の出から時間を空けることができます。
天候を見ながらこの辺りの微妙な駆け引きもあり、なんとか場所を選定。
周辺にはこれを狙っていると思われるカメラマンもけっこう見かけました。
この日は快晴と思って出かけるも、夜中から突然笠雲が湧いてヒヤヒヤしましたが、
なんとか山頂は隠れずにいてくれたので、これはこれで素敵な朝となりました。
月の模様もしっかり出て、富士山も明るく照らされています。
紅富士も月も、光源は同じ「太陽」であるので、
露出が揃うのは考えてみれば当然のことであります。これがミソなんですね。
それでも月の光のほうが少し強いのは、富士山に近い場所からの撮影であるためかもしれません。
月はもっと地平線近くまで沈んだほうが露出が落ちてくるはずです。
いろいろ考えもありますが、それも踏まえて今度はもう少し遠方からの紅パールも狙ってみたいですね。
―これを撮影したときの想いがあり、約半年後、パール富士カレンダーというものを作成しました。
これからはなるべくチャンスを逃さずに狙って行きたいです。
月や太陽の条件が揃っても、天気が悪くて撮れないこともあります。
やはり常に狙っていないと、難しいということです。
アップロード日: 2014年6月11日