この夏は本当にヌケの良い日が多く、この日も雨の予報があったにも関わらず、
ライブカメラを見ると晴れているようでした。
上空にも雲が漂い、朝焼けすれば劇的となる可能性がある。
朝焼けは遠くからの光がしっかり届く必要あるので、空気のヌケは非常に大事なのです。
それからもう一つ、日の出の方向に雲がないく、太陽光が遮られないこと。
こちらの条件は微妙でした。
衛星画像を見ると、雲はすでに東まで広がっています。
ただ、わずかな隙間があればその雲の合間を縫って日が差す可能性があります。
この夏はそのようなパターンの朝焼けもありました。
とにかくヌケが良いことは非常に重要な条件でした。
この日は田貫湖の北岸付近で、ここのところずっと狙っている「三日月のパール富士」というイベントがあったため、本当の目的地は田貫湖だったのですが…
どうも南西風が朝に強くなる予報もあり、富士山山頂の湿度データは常に100%近い値を示しています。
この場合は、富士山の山頂に笠雲がいつ発生してもおかしくない状況となります。
山中湖に到着して、1枚試しに撮影してみると、すでに頭には笠雲が発生しはじめているのを確認。
よって、西側に行くと笠雲にやられる確率が高いと思い、山中湖にステイして朝焼けを待つ方針に変更。
いざ朝焼けの時間、やはり東の雲が暑いためになかなか焼けてこなかったのですが、
少しだけ雲間から日が射してきて、一部の雲は真っ赤に色付きました。
これが全体に広がり、やがて富士山を真っ赤に染めることを期待しましたが、
この写真のタイミングがピーク。
これ以上、富士山や雲が染まることはありませんでした。
それでも今回の収穫としては、朝焼けの色やタイミング、焼け方、西側に笠雲が発生するなど、様々な気象条件の予測が全て当たったことです。
長年の分析と撮影経験で、わかるときはわかるようになってきますね。
アップロード日: 2014年8月24日