この夏、富士登山をしよう!富士登山をイチから教えます

冬の富士山山頂
富士山山頂の空撮。※これは冬の写真。

富士山写真家 オイです。

富士登山初心者に向けた内容で記事を書きました。
当初2015年シーズンに書いたものですが、2017年シーズンに向けて調整しています。

富士山登頂14回の経験から、いろいろと教えられることがあると思います。

ほかに詳しく解説したサイトもたくさんありますのでそちらも参考にしていただきつつ、
この記事では「必要なことがサクッとわかる」をコンセプトにまとめてみましたので
富士山に登ってみたい!という方はぜひ一度読んでみてください。


富士山って簡単に登れるの?

富士登山の話をするとよく聞かれることです。

結論から言うと、「大変だけど登れる」という感じ。
もちろん個人差があります。

20~30代くらいで、スポーツを楽しむことがあるような人なら全く問題ないでしょう。
日頃は運動不足という人は、富士山に登る前に別の山に登るなどのトレーニングをすると良いです。

体力に自信がなくても、ゆっくり時間をかけ、最後は気持ちがあれば登り切ることができるはずです。
富士山中腹から見上げる夏の赤富士
富士山を中腹から見上げたところ。山肌は赤く、登山道や山小屋がが小さく見える。

何時間くらいで登れるの?

人によりかなりの個人差がありますが、4時間~9時間程度です。
(コースにもよります)

かなり身軽で体力がある人だと3時間程度、あまりにも無理した場合は12時間などという話も。
(12時間かかるような場合はトレーニング不足、途中で引き返してください)
ちなみに私はコースにもよりますが4時間程度で登ります。

そして登るだけが登山ではありません
下山時間は疲労の度合いなどにより、登りの半分~登りと同じくらい掛かります。

長い行程になるので、通常は山小屋などで一泊します。

登山口の標高が2400m

富士山は、実はどちらかと言うと「さほど難しくない山」です。

標高こそダントツの日本一(3776m)ですが、登山口が高いところで2400m地点にあり、
そこまではマイカーやバス、タクシーで登っていくことができます。
なので山頂までは最短でおよそ1300mしか登らないのです。
もっと大変な山は他にいくつもあります。
富士山富士宮口新五合目登山口
富士宮口新五合目の登山口

登山好きな人に言わせれば、富士山は軽い山です。

「麓から登らなければ登山じゃない」という考え方もありますが、
初心者であれば、まずは標高の高い登山口から登り始めることになるでしょう。

いつ登れるの?

「開山期間」として富士山が開放されているのは7月上旬~9月中旬のみです。
(登山口および年により異なるため、要確認)

2016年は、”山梨県側が7月1日から9月10日、静岡県側が7月10日から9月10日。”となっています。
http://www.fujisan-net.jp/data/article/1680.html

富士山は標高が高いため、山頂には夏でも雪が残り、気温は氷点下にもなる厳しい環境です。
しかし開山期間中は、雪があれば除雪され、山小屋が営業するので安全に登ることができます。

それ以外の期間は原則として入山禁止です。
山小屋の営業もなく、降雪・残雪、気温、強風・突風などの影響で危険となります。
もっとも雪の量が多いのは4~5月頃。
アイゼンやピッケルという言葉も知らない人は、間違っても雪のある時期に登らないように。
7月10日の富士山頂にはしっかり雪が残る
7月10日の富士山頂にはしっかり雪が残る

ちなみに関東地方の梅雨明けは平年で7月21日頃となります。
梅雨明け前は天気が不安定。事実上は梅雨が開けてからが登山シーズンです。

入山料一人1000円

富士山は、世界遺産に登録された流れで2014年から入山料を徴収するようになりました。
登山者が多いため環境整備にお金が必要となっているようです。

ただし支払いは任意となっています。
2014年は現地の徴収の呼びかけが地味で、徴収に気付かず通りすぎてしまう登山者も多かったよう。
今年は変化があるでしょうか。

入山料はインターネットやコンビニでも支払い可能です。
詳しくは下記のページをご覧ください。
http://www.fujisan-net.jp/data/article/1417.html

「富士山は登る山ではない」と言われる

最初にこの事をお伝えしておきたいです。
富士山は、遠くから見るには大変美しく素晴らしい山ですが、
「登る山」としては決して良い山ではありません。

具体的には、以下のような点です。
・景色が単調でつまらない
・植物がほとんどない
・砂地が多く、滑って登りにくい(また、砂埃が立つ)
・人が多すぎ(登山道が渋滞し身動きが取れないほど)
・山小屋が混む
・整備されすぎていて自然を味わえない(とくにスバルラインからのコース)
・酸素が薄い、高山病になりやすい

しかし、富士山は言わずと知れた日本一の山です。
もちろん、日本一に登るということは、特別ですね。
私もなんだかんだ言いながら、何度も登っている一人です。

もしあなたが富士登山をキッカケに「登山」そのものに興味を持ったなら、
ぜひ、もっと自然をを感じられる他の山の登山にも挑戦してみてください。

それでも一度は登っておきたい!というのが、富士山です。

逆に、富士登山の良いところ

もちろん富士山ならではのメリット・良い部分もあります。

以下のようなことが考えられます。
・日本一に登ったという満足感
・遮るもののない展望、高度感、下界を見下ろす眺め
・雲海、御来光、影富士などの絶景
・山小屋(売店)やトイレが多く便利
・人が多いので安心感がある
・夜でも登りやすい
・観光気分、イベント・お祭りのような感覚

私が思うに、一番は展望だと思います。
標高が2400m以上になると植物がなくなり、視界は全開!
富士山は独立峰で周囲に山がないため、360°どこを見ても高度感がすごいです。

また夜間登山も一般的に行われており、夜景を見ながら登ることができます。
夜間も開けた視界と、人が多いおかげで、安心して登ることができます(好天の場合)。
こういう山は他にほとんどないでしょう。

他にも、多くの登山客がいることでそれがメリットになることもあります。
とにかく、他の山とはまったく異なる特別な山と言えます。
美しい夜景とどこまでも遠くまである展望。向こうは東京。
美しい夜景とどこまでも遠くまである展望。向こうは東京。

4つの登山口

よほどの登山好きでない限り、富士山に登る場合は「五合目」を登山口にしてスタートします。

富士山には静岡県側に3箇所、山梨県側に1箇所、合計4箇所の「五合目」が存在します。
同じ五合目という表現ですが、標高はバラバラで、富士山の中間地点というわけではないことに注意。
あくまで登山口の名前のようなものです。

4つの登山口は以下。
・吉田ルート=富士スバルライン五合目(標高約2300m、山梨県)
・富士宮ルート=富士スカイライン新五合目(標高約2400m、静岡県)
・須走ルート(標高約2000m、静岡県)
・御殿場ルート(標高約1400m、静岡県)

それぞれに特徴があり、比較サイトもインターネットで多数見られますので
登山を決意した人はじっくり調べてみてください。

しかし私が初心者にオススメできるのは吉田ルートか富士宮ルートのみです。
この2つは登山口の標高が高く、とにかく登ることが目的であればこの2択です。

体力に自信がある、または変化を楽しむ余裕があるなら、須走ルートもオススメ。
御殿場ルートは標高が低すぎて初心者にはとても勧められません。
(私も唯一ここからは登ったことがない)

御殿場口5合目の標高1400mは、なんと吉田ルート0合目よりも低いのです!
ただし御殿場ルートは人が少ないので、混雑を避けたい場合には挑戦する価値あり。

やはり登りやすい登山口に人が集中しますが、本来であれば分散するのが理想ではあります。
どうしても須走ルート、御殿場ルートは体力がない人には厳しいです。
補足

登山口やルートの表記は微妙なバリエーションがあるので混乱しないように。

「吉田ルート」は本来、標高1400mの馬返し(0合目)から登る長いルート。
現在は富士スバルラインで5合目まで車で上がり、旧吉田ルートの6合目に合流するコースが主流で、
このスバルライン5合目からのルートを「吉田ルート」と一般的に呼びます。

それぞれの登山口には「口」をつけて、「富士宮口」「須走口」「御殿場口」と呼びます。
ただし「吉田口」だけは、0合目からのルートを指す場合があり混乱の元です。
以前はスバルラインからの登山口を「河口湖口」と表記していましたが、廃止されたようです。

富士登山公式ホームページでは「○○ルート」という表記に統一されています。

高山病ってなに?

富士登山においてひとつキーワードになるのがこの「高山病」です。

「病」とつくので怖い印象ですが、低酸素状態による一時的な症状です。
急な環境の変化により、吐き気、めまい、頭痛などの体調不良を起こします。
無理な登山のため嘔吐するという話も良く聞きます。

登山中に発症してしまうと治まらないこともありますが、
下山すれば(標高を下げれば)回復します。

高山病になりやすい人、まったくならない人がおり、個人差があります。
元々の体質にもよりますし、体力、登り方によっても変わってくるでしょう。
急に標高を上げるとなりやすいので、登り方を工夫しましょう。

主にこの高山病にやられた人を中心に、
「もう二度と登りたくない」との話を聞きますので、ぜひ気をつけて。

高山病対策については後述。

弾丸登山について

弾丸登山とは、夜に登山を開始して、山小屋に宿泊せず朝を迎えてそのまま下山する無理なスケジュールの登山を言います。
体力的に負担が大きいことや危険性があることなどから、非推奨とされています。

余裕のあるスケジュールで無理なく行動することが理想です。
御来光を山頂などで見たい場合は、前日に登って山小屋に泊まり、
翌朝の暗いうちから登り始めて登頂するというスケジュールが無難です。

私個人的には、夜間の登山にさほど大きな危険はないですし、
山小屋の混雑や料金を考えると、現実的には弾丸登山という選択もありだと思っています。

ただし、弾丸登山をするなら、登山の前後に休む時間を作るということを強く推奨します!
一番ダメなのは、自宅からの移動も含めて弾丸にしてしまうことだと思うのです。

時間を作るのは大変でしょうけど、山小屋でなくとも、登山の前に富士山周辺の宿に泊まる
といったスケジュールにすれば無理が少なくなるでしょう。

知り合いで、金曜日の仕事終わりにその足で寝ずに弾丸登山をした人がいました。
当然のように山頂まで辿りつけずに撤退… いくら若いと言ってもさすがにこんなスケジュールはいけません。

徹夜での登山は、生活リズムの調整をしてしっかり睡眠などを取ることが重要です。

御来光を見るには

富士登山の醍醐味のひとつが、山頂で見る「御来光」です。
一般的には山の上から見る日の出のことを御来光と呼びます。

御来光をみるためには日中の日帰りスケジュールではなく、
夜に富士山に登る必要があります。

また、山頂でなくても御来光を見ることはできるということを知っておきましょう。
須走ルート、吉田ルートであれば登山道の途中から御来光が望めます。

しかし「山頂から見ること」を重要と考える人もいるでしょう。
このあたりは気の持ちようです。
また、朝までに登り切れずに途中で御来光の時間になるというケースも非常に多いです。
富士山7合目からの御来光
富士山7合目からの御来光。山頂で見ることに意味がある…!?

お鉢巡り

冒頭に写真を載せましたが、富士山の山頂部は火口で、すり鉢状になっています。
その火口の周りは登山道となっており、歩くことができます!
火口を一周することを「お鉢巡り」と言います。

火口一周のコースタイムはおよそ1時間半。
アップダウンもあり、疲れている場合は無理をしない方が良いでしょう。

ただし富士山頂から360°を見渡せる展望コースなので、個人的にはオススメです。
天気が良ければ本当に最高の眺めです!
火口周遊するお鉢巡りコース。
火口周遊するお鉢巡りコース。青空が迎えてくれます。

最高峰「剣ヶ峰」

富士山の山頂部分は当然平らではなく、いくつもの峰があります。
富士山の標高は3776mとされますが、その最高地点の峰が剣ヶ峰(けんがみね)です。

この剣ヶ峰は各登山口のいわゆる「山頂」とは別物であり、
それぞれの山頂から剣ヶ峰までは、最大1時間ほど歩く必要があります。

以前は気象観測所として使われていた大きな建物が今もあります。
剣ヶ峰からは、富士山の火口全体が見渡せる素晴らしい眺めです。
あの頂上が最高峰剣ヶ峰!
あの頂上が最高峰剣ヶ峰!

富士山の山小屋

富士山の五合目以上には、なんと40以上の山小屋が存在します!
多すぎです。こんなに山小屋が多い山は富士山の他にありません。

山には電気も水道もないので、ホテルのように考えないでください。
雨水や、発電機で電気を作って営業しています。
もちろん風呂なし、携帯電話の充電もできません。

富士山の山小屋はとにかく混み合います。
登山シーズンには1枚の布団に2人で寝るような過酷な状況となります。
これでは弾丸登山が耐えないのも無理はないとうい気もしますが…。

また標高が高いため酸素が薄く、高い位置の小屋ほど安眠はできないでしょう。

それでいて宿泊料金は、1泊2食付きで7000~8000円くらいと安くありません。
(富士山が特別に高いということはない。他の山でもこれくらいです。)
正直に言って、料金の割に良い思いはできないとは思いますが、
山では唯一、体を休められる場所、風雨を避けて眠れる場所としては貴重です。

山小屋は予約制となっていますので、宿泊予定の場合は電話で予約を行ってください。

また山小屋は売店としても営業しており、飲み物や軽食を購入することができます。
宿泊をしない場合でも、こちらの面でお世話になることと思います。

500mlのスポーツドリンクが500円などだいぶ高額になりますが、
山の上に物資を運び上げているわけですから、値段なりの価値はあると思います。
自分で持って行こうとすると、体力を奪ってしまいます。
吉田ルート登山道に連なる山小屋
吉田ルート登山道に連なる山小屋。どこの街でしょうか!

富士山のトイレは有料

富士山の登山道(主に山小屋)や山頂にはトイレが用意されています。
(利用できるのは開山期間中のみ)
水がないのでもちろん水洗ではありませんし、綺麗なものではありません。

しかし昔に比べるとだいぶ綺麗にもなってきているようで、
バイオトイレなどで環境にも配慮した作りに変わってきているようです。

トイレの利用料金は100円~300円。
下水道ももちろん整備されていませんから、汚物の処理が大変なことを理解しましょう。
ものすごい数の人間が登ってくるわけですから、苦労は想像できますね。

マイカー規制

「五合目までは車で行ける」ということなんですが、近年は事情があります。
それがマイカー規制。

とにかく富士山を目指す人が多く、渋滞が発生したり排気ガスで環境破壊が起きたりするため、
毎年夏の登山シーズンには、五合目までの立ち入りが制限されます。
自家用車での進入が不可となり、麓の駐車場などからバスで五合目を目指すことになります。

富士山で初めてのマイカー規制は1994年だそうですが、
ここ数年でさらに人気が高まっているため、2013年頃からは規制の期間は長くなり、規制する登山口が増え、
夏の富士山に近づく敷居がどんどん高くなっています。

御殿場口以外の登山口で、マイカーを止める駐車料金が1000円、
駐車場から五合目までのシャトルバスがさらに1500円以上となかなかの料金を取られます。

富士山の人気が高まることは、良いことばかりではないなと思うところです。


料金や期間については下記のページが参考になります。
http://www.fujiyama-navi.jp/fujitozan/access/page/shuttle/

混雑する富士山

ここまでにもチラホラと書いて来ましたが、登山シーズンの富士山は混雑します!
標高3776m、日本一の高山ではあるものの、その人気ぶりは想像以上です。

限られた登山道のスペースに人が埋め尽くされ、有名神社の初詣のような状態。

とくに狭い登山道では、御来光を目指して登る人たちが一斉に登山するため渋滞が発生します。
ペースが遅い人がいると追い越すことができずに登山の列が止まってしまうことも。
結局、登山渋滞に巻き込まれて登頂できずに、登山道の途中から御来光を見るというケースもあります。

とにかく、想像以上に人が多いのが夏の富士山です。
8月は天気が安定し、夏休みがありますのでお盆が混雑のピークとなります。
御来光の時間に山頂に集まる人々。なんという人口密度!
御来光の時間に山頂に集まる人々。なんという人口密度!

最低限の装備を揃えなければならない

さて、ここまで富士登山についての基礎知識がついたところで、
登山に必要なものについて説明したいと思います。
正直、登山はお金が掛かるというのが現実です。

本格的に登山を始めるならば、しっかりしたものを少しずつ揃えるのが理想ですが、
まず富士山登頂だけを目指すということであれば、そんなにお金はかけられないというのが実際でしょう。

もし登山経験がなければなかなかイメージが湧かないかもしれませんが、
街と山では当然、何もかもの環境が異なります。
山には「基本的に何もない」のが前提ですので、トラブルが発生しても全て自分でなんとかする必要があります。
また、トラブルが起こらないように丈夫でしっかりした道具を使うことが望まれますし、
ただの運動ではなく上へ登る運動ですから、「荷物の軽さ」も重要です。

このようなことから、登山において特に重要なアイテムは以下です。
・登山靴
・ザック(登山用リュックサックのこと)
・ヘッドライト
・レインウエア
・防寒着(ダウンジャケット)
・速乾性のインナーウエア

これらは富士登山に限らず、山へ行くときは必須のアイテムです。
(他にも持ち物はたくさんありますが、これらは必須。)
簡単ではありますが1つずつ説明します。
登山靴

シューズはぜひ登山用の靴を購入してください。
ここが一番お金が掛かるかもしれません。
1万円強~2万円程度で買えるはずです。

サイズが合わないと致命的なので、ネットでの購入はやめましょう

私は人に借りた靴でサイズが合わずに足が血まみれになったこともありますし、
古いスニーカーで登って靴底を壊したこともあります。
ぜひ、ちゃんとした自分に合った登山靴を手に入れてください。

入門用でも構いません。
なるべく軽く、ローカットよりはハイカット、オススメはミドルカットです。
ローカットは富士山では砂が入り込みやすいです。

富士山の登山道はゴロゴロした石や岩場、また砂であり、土ではありません。
そのためしっかりした登山靴が必須でしょう。

たまにスニーカーで登る人がいますが、壊れた場合のことを考えると非常に危険です。
また、登山靴の場合も履き慣らしをしないと靴ずれのリスクがあるので
必ず一度は山を歩いてきたほうが良いです。

登山靴の購入と履き慣らしが、実は富士登山の一番のネックになるところかもしれません。

参考までに私の使っている登山靴はコチラ。ゴアテックスでしっかりと防水ですが、コスパ良いです。
ザック

ようはリュックサックのことですが、登山用品としては「ザック」と呼びます。
手持ちのリュックサックがあれば代用することもできるでしょうが、勧めません。

登山用のザックは丈夫にできていて壊れにくく、
腰ベルトなどがついていて重さを和らげ、荷物が揺れることを防ぎます。
また汗も逃がしやすかったり、レインカバーがついていたり、
ポケットが使いやすい、荷物が出し入れしやすいなど様々な機能があります。

初心者の富士登山程度の荷物であればさほど量が多くないはずですので、
荷物を軽く、小さく済ませることができそうであれば、
登山用のザックでなくても大丈夫かもしれません。
ただし、砂埃や雨で汚れることも覚悟してください。

ザックを購入する場合は、容量20~30L程度が富士登山には向きます。
1万円前後で購入できるでしょう。

例えばこんなものなど。(私が使っていたやつはもう売っていませんでした…)
一眼レフカメラや三脚を持って行く場合はやや大きめを意識し、
三脚を固定できるモデルなどを選ぶと良いです。
ヘッドライト

夜に登山をする予定がなくても必ず携行しましょう。
なぜなら、不測の事態で日が暮れてしまった場合、山では朝まで動けなくなるからです。
怪我、道迷い、疲労などによる下山の遅れなど、トラブルは起こり得ます。

最近は携帯電話・スマートフォンのライトが使える場合もありますが、
電池切れや光量、使い勝手などを考えるとあくまで緊急用でしょう。

山中では両手を空けるのが安全ですから、手持ちのライトではなく
頭に装着できるヘッドライトが望ましいです。

明るさや防水性能などにもよりますが、1500円~3000円程度で買えます。

知人で、下山が遅れてしまい暗くなってなんとか下山したという話も聞きました。
さらに遅れていたらどうなっていたことでしょう。

私が使っているものを紹介しておきます。
夜に登る予定がある場合は明るいほうが望ましいですが、人も多いですしそこまで明るさに拘らなくても大丈夫です。
あまりパワーが強いと電池の消耗が早いので気をつけたいところ。予備電池も用意しましょう。
レインウエア(雨具)

レインウエアは登山においては晴れていても必ず持っていくアイテムのひとつ。
運良く雨に降られないケースもあるでしょうが、晴れているはずが天候が急変することはよくあります。

山では天気が変わりやすく、夏はとくに突然の雨があるので注意が必要です。
山の天気が変わりやすいのは、風が山に当たって雲が発生するからであり、
独立峰である富士山では風の影響をもろに受けます。
山では、地上の天気は関係ないと思ったほうが良いです。

標高が高い山では風が強く吹くため、傘というチョイスはあり得ません
傘は飛ばされて危険ですし、雨が横から吹き付けてきたり、
濃い霧の中を通過することで体が濡れるというケースもあります。

山では防水のウエアを持っていくのが普通です。
しかし普段は登山をしないという人は、ビニールの雨合羽などを買えば安く済みます。

ところが登山においてビニールの雨具では、中が汗でムレてしまい非常に不快です。
高くなりますが「防水透湿」をうたっているレインウエアをオススメします。
中でも鉄板中の鉄板が「ゴアテックス」素材です。
防水透湿素材の中でも最強で超定番と言えばわかりやすいでしょうか。
その代わり値段はけっこうします。

私の場合は雨が降っても降らなくても、いつもゴアテックスのジャケットを着て登山しています。
これなら突然の雨で着替える必要もありません。
雨が強くなったら下半身もゴアテックスを履くようにしています。

ゴアテックスは値段が張りますが信頼性は抜群。
モンベルでジャケット1万5千円程度が安いほうだと思います。
パンツは1万円程度から。

1回きりの富士登山のつもりだと悩ましいところですが、
あまりお金を掛けたくない場合は、しっかり天候を判断するとともに
安いビニールの雨具で済ませても良いかもしれません。

富士山で突然の雨に濡れて、凍えて死にそうになったという知人もいます。
雨具は、必須ですよ。

私はこれを着てます。ゴアテックスを選ばなければもっと安く済みます。

防寒着

もし、夜に登山する予定があり御来光を望む予定があるなら、必ず寒い思いをします。
防寒着はしっかりと準備しましょう。

ユニクロなどの軽いダウンジャケットを持っていればそれが良いです。
登山の荷物はとにかく軽く。重い荷物は疲れに直結します。

もしちょうどいいダウンジャケットがなければ購入しましょう。

ちなみに行動中は汗をかくので薄手の服装にし、足を止めたら着込むようにします。
インナーウエア

雨具や防寒着など外側のウエアも大事ですが、インナーウエアも重要。
とりあえず寒いからといってヒートテックは避けてください
汗を吸って発熱するので暑苦しく、また速乾性はないので運動には不向きです。

一番よくないのは綿素材のシャツです。
汗が乾かないと体が冷えて低体温症などになる恐れもあります!

インナーウエアは安いものでも十分使えると思っています。
より安心を求めるならスポーツメーカーなどのしっかりした物を買っても良いでしょう。
モンベルの「ジオライン」などが評判が良いようです(3000円前後)。

できれば下着なども速乾性のものが良いです。

ジオラインのラインナップの一例を紹介しておきます。他に女性用などもいろいろありますよ。
登山計画を立てる

登るだけで5時間、6時間とかかる長い行程になるので、
しっかりとした登山計画が求められます。
勢いで登山してはいけません。

まずは登山口を決め、自分の体力を加味して登頂までの時間をだいたい計算します。
そしてどこの山小屋に泊まるか、朝から日帰りするのか、または弾丸登山とするのか。
いずれにしても余裕を持った行動が大事です。

そして登山口までのアクセス、自宅からの移動時間も考えて計画します。
自宅から富士山までが遠い場合は、富士山周辺で宿泊するなどの予定を立てましょう。

慣れない登山の場合はかなり疲れると思いますので、
登山の翌日はゆっくりできる時間を確保することをお勧めします。

登山するメンバーも重要

富士登山をする際は、どんなメンバーと、何人で登るかということが意外と大事です。

体力が違うメンバー同士で登ろうとすると、登山スピードに差がでてお互いに良くないです。
(遅いメンバーに合わせて登るようであればOKですが。)

また、人数が多いとペースを合わせるのが難しくなるため、できるだけ少人数のほうが登りやすいです。
推奨は2~3人程度。
あまりグループの人数が多い場合は、いくつかのグループに分かれて行動するのもオススメです。

グループでの富士登山で一番厄介なのが、高山病などによるメンバーの離脱です。
メンバーのうち誰か一人が「もう登れない」という状況になったとき、どうするかを決めておく必要があります。

もちろん全員で登頂したいという気持ちでしょうが、高山病などにより限界となる場合があります。
離脱者が出た場合、全員で下山するか、もしくは離脱メンバーを残すまたは下山させ、
残りのメンバーで登頂を目指すという選択になるかと思います。

いくら気持ちが強くてもこのような自体は起きうることですので、
あらかじめ登山メンバー内で決めておくとよいでしょう。

高山病対策

前述した高山病についてですが、登り方を工夫することで回避できる確率が高くなります。

重要なのは「焦らないこと」!
とにかくゆっくり、マイペースが重要です。

それから、登山口(五合目)に着いたら準備運動などをしつつ1時間程度は体を慣らすと良いです。
高山病は「急な変化」により引き起こされるので、ゆっくり体を慣らすことが重要。

またよくあるパターンは、同行者のペースに合わせてしまって高山病になること。
複数人で登山するとどうしても誰かが誰かのペースに合わせてしまいがちですが、
これが非常に良くないです。
グループ内でペースが早い人は、最もペースが遅い人に合わせるようにしましょう。

酸素缶が売られていたりよく使われますが、効果がないという話も。

富士登山の持ち物

山へ行くときには、想像以上にいろいろな持ち物が必要となります。
ぜひほかのサイトなども見てよく確認した上で準備し、登山直前にも忘れ物がないかしっかりとチェックしてください。

こちらにも簡単に必要なものの説明を書いておきますのでご参考に。
登山ウエア

前述の速乾性のインナーウエアや下着。軽いトレッキングパンツなどが良い。
行動中は防寒の必要なし。スポーツ用のパーカやジャケット。
インナーウエアは汗を吸うので、着替えがあったほうが良いです。
レインウエア

前述の雨具を忘れずに。
登山靴

しっかりしたもので、サイズの合った履き慣れたもの。
ソックスも登山用で、靴とセットで買うと良い。
ソックスは汗を吸って濡れるため、予備があると非常に役立つ。
スパッツ

タイツのことではなく、足首に巻きつける筒状のもの。
砂地が多いので砂の進入を防ぐために効果抜群です。
とくに須走ルート、御殿場ルートの下山道が砂斜面のため、必須。
ザック

これがなくしては荷物が運べません。
荷物量にもよるが、30L前後。
レインカバー

ザックにレインカバーが付いていない場合、別で買う必要あり。
雨が降らなければ良いものの、仮に降られてしまっった場合は
ザックや荷物が水を吸って大変な重量になってしまう。
ストック(トレッキングポール)

登山時のサポート、下山時の安定の意味合いがある。
I字型×2本のダブルストックが絶対にオススメ。
値段はするがあると登山がかなり楽になる場合もある。
とくに荷物が多い場合や体重が重い場合。
細身で身軽な人の場合はストックが邪魔になる場合も。
防寒着

軽量のダウンジャケットなど。
御来光を待つ場合は気温0℃+風に耐えられるように。
行動用とは別に防寒の手袋もあると良い。
ネックウォーマーは軽くて効果が高い!
夜明け待ちでは使い捨てカイロも活躍しそうです。
軍手

登山道に岩場あり。
転倒時のことなども考えて必須。
雨を想定すると防水の手袋、もしくは予備を用意。
タオル

富士山は砂埃が立ちやすいため必須。
汗も拭ける。
帽子

風があるのでアゴ紐がついた登山用の帽子が理想的だが、普通はキャップなどで大丈夫。
日中は猛烈な日差しが注ぎます!
サングラス・日焼け止めクリーム

日中に晴れてしまうと強烈な日差しです。
サングラスはあれば持参、日焼け止めクリームは塗っておいたほうが良いでしょう。
クリームを持って登る場合は少容量が良い。
携帯電話

富士山は電波が通じます。
とくに夏は山頂にアンテナが設置されるためバッチリです。
非常時の連絡や情報収集、記念撮影、ライトの代わりにも。
地図も見られる。
登山中は電池の消耗を抑えるために電波をOFFにすること。
ヘッドライト

夜に歩く予定がなくても、登山の必須アイテム。
当然いつか電池が切れるので、予備電池も必携
登山地図

登山においては地図は必須。
ただし富士山についてはほとんど迷うようなことがない。
紙の地図でも良いが、最近はスマートフォンのアプリでも代用できる。
またインターネットで無料の地図も取得可能。
スポーツドリンク、水(1~2リットル)

ペットボトルが便利(500mlか1Lのボトルが良いサイズ)。
水分は一番荷物の重量になるため、無理に持参せず足りなくなったら山小屋で購入するほうが良い。
値段は高いが荷物が軽いことは重要。
暖かいコーヒーなども美味しいが、魔法瓶は重たいので非推奨。
下山時に山小屋を通らないケースがあるため注意。
食事、お菓子

山小屋で食べる予定の食事以外は自分で持参します。
山小屋ではカップラーメンが500円~700円程度で食べられます。
少量のパンやおにぎり程度なら大した荷物にならないので持参しましょう。

非常食やおやつとして、カロリーメイト、チョコレート、せんべい、飴などがオススメ。
余計なゴミが出ないように包装などは極力外すと良い。
包装が風に飛ぶことが多いので注意すること。

お金

トイレを利用するために100円玉を多く用意しておくと良い。
その他山小屋への宿泊、売店での購入でもお金を使うため忘れないように。
(私は最初の富士登山でお金を忘れてひどい目に遭いました)
トイレットペーパー

山小屋のトイレに紙がなくても文句を言わないように。
トイレットペーパーはある程度の量を丸めて持っておくと非常時に使えます。
ときどき、登山道に汚物が放置されていますが……
ウエットティッシュ

山には水がないので、トイレの後や砂埃で体が汚れた場合に重宝します。
まさに恵の水です。
ゴミ袋

食料などを入れる袋でも良いですが、別であったほうが便利。
富士山にはゴミ箱がありませんので全て持ち帰ること。
ゴミは風に飛ばされないよに注意。
そして余力があったら落ちているゴミを拾ってください。
エマージェンシーシート

サバイバルシートなどとも言う。緊急時の雨除けや防寒に使えます。
最近は100円ショップでも見かけます。
酸素缶

高山病対策として酸素缶を使う場合があります。
効果の実感は人それぞれ。気休め程度に考えておいたほうが良いかもしれません。
かさばるので、必要になったら山小屋で買うこともできます。
耳栓
山小屋に宿泊の場合は、少しでも安眠するためにあったほうが良いです。
カメラ、三脚

最近はスマートフォンのカメラなどでもけっこう綺麗に撮れます。
一眼レフカメラや三脚を持っていくとなるとそれなりに重量が増しますから覚悟しましょう。
夜景を撮影したい場合は三脚が必須です。

富士山にゴミ箱なし

富士山はどこの山よりもゴミだらけの山です。
登山道や斜面にゴミが散乱しています。

わざと捨てていく人にはかける言葉もないですが、
不意にゴミを残してしまうこともあるので気をつけましょう。
自分で出したゴミは全て持ち帰る必要があります。

お菓子の袋や空のペットボトルなど、軽いものが風に飛ばされるケースは良くあります。
疲れていると集中力もなくなりますから、
そもそもゴミになりそうなものを持っていかないなどの工夫も大事です。

余力があれば見つけたゴミを拾って自分のゴミと一緒に持ち帰りましょう。
富士山で拾ってきたゴミ。
富士山で拾ってきたゴミ。オフシーズンだったので小さいものが多いですが、それでもこの量。


長くなりましたが、以上で終わりにしたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

これから富士登山をしたいと考えている方が、
少しでも富士登山に対してイメージを描いていただけなたら幸いです。

もし本格的に登山を計画するならば、しっかりと調査をして、しっかりと準備をして、
無理のない計画で、ぜひ良い登山にしてください。

それでは良い富士登山を!^^

夏の赤富士
富士山頂でご来光を待つ登山者たち
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