透明感たっぷりの午後に撮影した逆さ富士です。
湖面は少し揺れていますが、それもまた味わいとして。
地面すれすれのローアングルから撮影しました。
手前の浅瀬のほうが波が少なかったことと、
奥にあるボート競技用のブイなどを目立たなくなるためです。
本当にカメラが地面につくくらいのところから、手持ち撮影しています。
秋~冬の精進湖では、朝は逆光になるため、順光で富士山を撮るには午後が狙いとなります。
この日は驚くほど澄み渡った空気となり、雲ひとつ出ない好条件。
このような日は、年間に何日もないかもしれません(真冬を除く)。
理由はわかりませんが、とにかく貴重な快晴となりました。
この日は朝にいた高ボッチから、櫛形山を経て精進湖まで大移動。
精進峠へ上がる予定でしたが、湖畔で望む富士の姿がとても綺麗で、寄り道しました。
シンプルイズベストと言いますか…青空と富士山、それだけで様になります。
朝に順光となる山中湖からの光景は、比較的撮りやすくて見飽きた感がありますが、
こちら西側から順光の富士山というのは、なかなか見ないものです。
日頃から富士山をやっているからこそ分かるマニアックなところではありますが、
午後に快晴の精進湖からの富士山とは、なかなか希少価値が高いです。
近頃ではデジタルカメラの普及で、彩度やコントラストを強調して
印象的な写真に仕上げるのがもはや当たり前の時代となりましたが、
そんな処理をしなくても、鮮明で強烈な、このような澄んだ空気こそ
本当の風景写真だと私は思います。
アップロード日: 2014年11月9日