夜通しの「人文字」撮影。
この夏はいろいろな角度から人文字を撮影してきましたが、
忍野村ではこの「人」の文字を正面に持ってくることができます。
新戦力のフィルムカメラでは、じっくり4時間近い露光をしていました。
その隣でデジタルは10分程度の露光を繰り返します。
朝が近づいてくると、富士山の山頂に笠雲が付きはじめてしまいました。
これに気付いたところでフィルムのバルブ露光は終了。
ただ「人文字」と言うとあまり個性が出せないのですが、
このように雲があるとひと味違った演出となります。
連日の南西風で笠雲や吊るし雲には期待ができる状況だったので、実は狙い通りです。
残念なのは「人」の文字が思ったよりも弱かったこと。
日曜日~月曜日にかけての撮影で、登山者がかなり少なかったようです。
12分も露光している割には、須走登山道には全くと言っていいほど明かりがありません。
既にほとんどの登山者が山頂周辺に集まっていますね。
しかしこうして下から見ていると、「あの雲の中に向かって登っているのか…」とちょっと切ない気持ちになってしまいます。
富士山では、「山頂まで行かないほうがご来光が見られる」ということも良くありますからね。
南西風の時は笠雲が出やすいので、登山時は風向きに要注意です。
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ところでこの一枚は、初めてデジタルにフィルム用のレンズを装着して撮影した一枚。
レンズアダプターを介して200mmレンズを使用しました。
Exif情報に焦点距離と絞りは記録されません。
(実際はf/9で撮影)
このレンズを使用した理由は、周辺光量落ちが発生しないためです。
普段使用する70-200mmのズームレンズは、特に望遠側で周辺光量落ちが激しく出ます。
それを嫌い、今回はフィルム用の大型レンズを使用したため、全く周辺光量落ちがありません。
これは気持ちが良いです。
イメージサークルに余裕があるためです。
(従来の67フィルムで使用した場合にどれほど光量落ちがあるかは未確認。)
また、絞り羽枚数8枚の非円形絞りのため、光条もハッキリと出ますね。
本当はf/22くらいまで絞ると綺麗に出たのですが、シャッター時間が長くなりすぎてしまうためf/9程度に抑えました。
アップロード日: 2014年8月6日